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おおいたではたらく

2024年07月12日

大分移住レポートVol.03
“アドレスホッパー”が定住を決めた、大分の魅力

「まさか移住するとは思わなかったんです。だけど、第一印象から素敵な場所だと思っていました」。
今回ご紹介するのは、2024年の春から別府市鉄輪かんなわに移住したシン 鉉宇ヒョヌさん。
定住せずにいろんな場所を飛び回る“アドレスホッパー”だった申さんが、なぜ大分に居を構えようと決めたのか。温泉付きのシェアハウスで温泉三昧な日々を送る申さんの大分移住ストーリーをレポートします!

好きなことにまっすぐ!

大分移住レポートvol.03 “アドレスホッパー”が定住を決めた、大分の魅力

申さんは東京都出身の31歳。化学を専攻していた大学時代は、北海道でリゾートバイトをしたりダイビングで沖縄に行ったり、レンタカーで2週間かけて旅に出たり、趣味の旅行を満喫していたそう。卒業後は好きなことを生かして旅行会社に就職。長い年月を関東で過ごしてきました。

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申さんが大分県と出会ったのは、大学の卒業旅行で訪れた九州一周の旅でのこと。別府と由布院を訪れ、地獄めぐりや鉄輪の蒸し湯など、ガイドブックに載っていた“The大分”な場所に足を運んだそう。
「大分は混みすぎず、ほどよくにぎやかな街並みもあり、昔ながらの場所や文化も残っていて。強いインパクトがあるというよりも、穏やかで落ち着く場所だと感じました。私が温泉好きなこともあって、それから時々別府に来るようになりました」と、別府を好きになったきっかけを語ります。
そんな旅好きな申さんですが、旅行関係の職場をいくつか経験する中で、コロナ禍の在宅ワークを機に、ひとところに留まらない暮らし方を考えるようになりました。そこで、住まいのサブスクを活用し、全国のホテルや一軒家、シェアハウスなどに移り住んで、旅するように暮らす多拠点生活をスタートしたのです。

暮らすなら、別府のまちがちょうどいい

申さんがこれまで滞在した場所は、2年間で全国100カ所に届くほど(!)の数に。多拠点生活をしながら、旅行比較サイトを運営する企業に勤めていた申さんは、九州エリアの仕事を担当していたこともあり、リモートワークをしながら九州で過ごす時間が増えていきました。「そろそろ住む場所を定めようか」と心が動いたときに申さんの頭に浮かんだのは、何度も訪れていた大分県別府市。

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「まず全国トップクラスの素晴らしい温泉があることが大きくて。多拠点生活をしていた2年の間に数々の温泉地をめぐりましたが、その中でも特に鉄輪温泉は自分の肌に合うと感じていたので、毎日鉄輪温泉に入れるならそんな幸せなことはないなと。それから、別府は電車もバスも利用しやすく、高速道路のインターチェンジもあり、大分空港も比較的近い。住む場所には交通アクセスの良さにも重きを置いていました。そして別府には山も海も街もある。すべてのバランスが良くて、別府に住みたいと即決だったんです」。
申さんにとって大切な条件がマッチしたのが別府市でした。

「Dive Oita」の的確なアドバイスで就職先も爆速で決定

申さんが別府への移住に動き始めたのは2023年の秋頃。東京で開催された移住のイベントに参加しました。そこで登壇していた移住者のエピソードや相談ブースで話を聞いて、改めて「やっぱり別府だな」と、大分移住への想いがゆるぎないものに。
12月には、自ら探して見つけた温泉付きのシェアハウス「湯治ぐらし」の面談も済ませ、住む場所も早々に決まり、あとは仕事だけ……というところで、「Dive Oita」のサポートを受けることになりました。

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Dive OITAとは

若い世代を中心とした大分へのUIJターン者の移住や転職、起業をサポートする事業で、大分県が行っています。国家資格であるキャリアコンサルタントを保有するアドバイザーが、就職先の紹介や斡旋・キャリア相談・生活面の事など移住に関することを幅広く支援。先輩移住者をゲストスピーカーに招いたイベントなどを東京、福岡で開催。

https://oita-creative.jp

申さんがこだわっていたのは、職種と働き方。別府に移住後、フリーランスになるのか、はたまた会社員になるのかを思いあぐねていたそう。
「給与や働く条件は、関東と地方とで大きな差があります。また正社員だと今までのような多拠点での生活リズムとも変わってしまうことも懸念して、Dive Oitaに相談するまでは悩んでいました」。

大分移住レポートvol.03 “アドレスホッパー”が定住を決めた、大分の魅力

申さんと湯治ぐらし住人の辻本さん

ネット検索での就活は、自分の希望や条件に合うかどうかが見極めにくく、転職や移住に躊躇してしまう人も多くなりがちですが、観光に携わるコンサルなどの仕事をしたいという申さんの希望をもとに、Dive Oitaから提案されたのはドンピシャの企業。申さんは前職を続けながら、別府市の「一般社団法人B-biz LINK」で週に20時間の契約で働くことが決定。申さんのこれまでの経験を生かして、ウェブサイトのコンサルをメインに、新サービスの立ち上げなど、さまざまな業務に関わることになりました。
「ありがたいことに私の場合は最初の相談から仕事が決まるのがめちゃくちゃ早かったんです。自分が求めていた職種を的確に勧めていただけて、安心して移住を決めることができましたね」。
大分県在住のキャリアアドバイザーが親身にサポートしてくれるDive Oitaだからこそ、自分にぴったりな仕事を見つけることができた申さん。移住で一番ネックになるという声を多く聞く就活面も、しっかりとアドバイスをもらえるDive Oitaを頼らない手はありませんね。これから大分へ移住を考えている方にはぜひ一度問い合わせていただきたいです!

大分移住レポートvol.03 “アドレスホッパー”が定住を決めた、大分の魅力

自分にとっての最優先事項を明確にすること

満を持して別府への移住をかなえた申さん。大分暮らしも3カ月が経ち、シェアハウスならではのにぎやかな暮らしにも慣れ、充実の日々を過ごしているとのこと。

大分移住レポートvol.03 “アドレスホッパー”が定住を決めた、大分の魅力

「鉄輪のクネクネした通りを散歩していると、側溝から湧く温泉の湯気がズボンの裾の隙間から入ってくる感覚が好きなんです」と、ほのぼのとした鉄輪ライフを話す申さん。大好きな九州の中でも、別府での暮らしを選んだわけですが、どんなところに楽しみを見出しているのでしょうか。
「朝、職場までの道のりは海を見ながら、帰りは山に向かって移動するのがすごく贅沢だなと感じています。それから鉄輪に住んでいる方たちがいつもあいさつをしてくれて、すごくオープンで温かく、移住者に寛容。東京で生まれ育った私には心にささることばかりです」。

大分移住レポートvol.03 “アドレスホッパー”が定住を決めた、大分の魅力

部屋からは海が見えます

自然や人のぬくもりだけでなく、食にも満足しているそう。
「物価は手ごろなのにご飯はめちゃくちゃおいしい! 私の好きなお酒もいろんな種類のものがあって、別府駅周辺はグルメのレベルが高くて楽しいですね」と、人と環境、食も充実していて、バランスの良さが大分の魅力だと熱く話してくれました。

移住へと強く背中を押してくれるのは「勢い」

これから新しい土地へ移ろうと検討している場合、申さんのようにスムーズに移住を決めるチャンスはどうやったら見つけられるのでしょうか。
「やっぱり勢いが大事ですね。100パーセントの環境を見つけるのはなかなか難しいと思うので、譲れないポイントだけは絶対条件として、それがそろえば思い切って移住する。失敗したらまたやり直したらいいんですよ。それぐらいのマインドじゃないと、移住は難しいかもしれないですね」。
“いつかやろう”はいつやってくるかわからない。まずは行動すること!ですね♪

大分移住レポートvol.03 “アドレスホッパー”が定住を決めた、大分の魅力

申さんのこれからの大分ライフのテーマは“ゆっくり暮らす”こと。
「私の今年のテーマを体現するために、湯治と組み合わせた生活を送りたいと思っています。プラス、それをビジネスでもやってみたいなとぼんやり考えているところです。フリーランスで可能な仕事も現在探しています。大分での暮らしは心のゆとりがけた違い。人間らしく生きているなと感じています」。
朝6時に起き、鉄輪の路地から湧く湯けむりの中を歩き、共同湯に通う毎日。海を眺めて出勤し、山を見ながら帰路に着く。時々、別府駅の近くで飲んで帰る。座れない満員電車がデフォルトな都会での暮らしを経験した申さんだからこそ、別府の時間の流れにじっくり身をゆだねて、申さんが掲げている “ゆっくり暮らす”ことがこの大分で実現できているのではないでしょうか。
仕事のマッチングも移住の重要な要素ですが、「ここがいい!」と直感を信じて移住先を決めることも大切。自分らしく暮らせる場所を見つけるためには、申さんのように思い切って新しい場所へと飛び込む気持ちと、まずはアクションを起こしてみる、それが自分に合う移住先探しのコツなのかもしれません。

WRITER

  • 牧 亜希子
  • 牧 亜希子記事一覧

    planner/writer。特に大分県の観光情報が得意な自称「勝手に大分県の魅力案内人」。友人からのリクエストで旅行プランを立て、アテンドすることも。 特技/取材や撮影に行くことが多いにもかかわらず、「超」が付くほどの雨女。私の行き先ではかなりの確率で降らせます。取材先の皆様、ご了承くださいませ。

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