<?php the_title(); ?>

おおいたをたのしむ

2019年05月31日

暮らしを営む場所「kate no ie」

東京から大分にやってきて、もうすぐ3年になる私。
大分での生活が始まってからは「暮らし」を大事にしている方々に出会うことが多く人生の考え方や捉え方が大きく変わったなあ…と感じています。

今回は、まさに暮らしの営みがぎゅっと詰まっている「kate no ie(糧の家)」を訪ねてきました!

そこに流れていたのは、どこか懐かしくも、ふっと自分の心の声に寄り添える時間。
そして、体にとって、自分にとって、未来にとって「大事なものは何か?」の問いと選択肢がそっと「ある」場所でもありました。

田舎暮らしに興味がある人だけでなく、生き方を考えるタイミングの人にもぜひ出会って欲しいところ。
また「カテリーナ古楽器研究所」も見学させていただいたのでそちらも合わせてご紹介します!

kate no ie(糧の家)内観

kate no ie(糧の家)とはどんな場所?

kate no ie(糧の家)内観

kate no ie(糧の家)は杵築市山香町にある農家民泊のできるお宿。
築80年の母屋と納屋を改装し、宿泊施設「kate no ie」と変化するお店やギャラリー「kate no naya」を営まれています。
ホストは松本未來さんと奥さんの裕美さん。
2019年9月で3年になりますが、なんとこちら、大分県でのAirbnb(民泊仲介サービス)の登録第一号でもあるのです!
それではまずお部屋のご紹介を。

kate no ie(糧の家)内観

こちらは「kate no naya」。納屋を改装したそうですが、お、おしゃれすぎる…。

母屋の二階と納屋の二階がそれぞれ和室と洋室の客間になっています。

kate no ie(糧の家)和室

屋根裏の隠れ家気分を味わえる和室。すごい落ち着きます。エアコンも完備されているので夏も安心!

kate no ie(糧の家)洋室

洋室のベッドもふかふかで心地よさそう!

洋室に入るとまず目に飛び込んでくるのは窓からの眺め。
緑がとても心地よく、この窓辺で日記を書いたり未来をイメージしたりするのも素敵だよなぁと妄想して顔がにやけました。

kate no ie(糧の家)カテリーナの森

ちなみにこの窓から見える森がこのあと出てくる「カテリーナの森」です。

宿泊は1泊6500円(2名様〜)で朝食つき。
地元の旬の食材を中心に、お米や大豆などは全て自家製なんだそうです。

kate no ie(糧の家)朝食

ある日の朝食のお写真をいただきました。なんて美味しそう…。

kate no ie(糧の家)朝食

学生さんの宿泊時などは人数も多いそうですが、「とても楽しいです」と裕美さん。

ちなみに夜ご飯は別途+1500円で追加が可能とのこと。これは追加しちゃうやつですね…!

kate no ieが始まったきっかけ

最初は学生の受け入れをしたいと農家民泊をスタートしたというkate no ie。
その後一般の方の受け入れもはじめ、今は全国から様々な年代の方が泊まりに来られているそうです。

kate no ie(糧の家)内観

「人見知りすぎて最初心配していたんです…!」と話してくれたのは裕美さん。

「ここをやっていなかったら出会えていない人がたくさんいて、そしてどんどんと出会いが続いていくのが嬉しいです。 人見知りだからできないと思っていたけれど、続ける中で知らなかった自分を来てくれるみなさんが教えてくれますね」

kate no ie(糧の家)キッチン

お茶を淹れてくれる裕美さん。

(人見知りと感じないなぁ)と思いながらもお話をしていると、裕美さんとの間に流れる空気の自然さに自分が溶け込んでいることに気がつきました。

飾らなくても大きくみせなくてもいい、ゆっくり喋っても喋らなくてもいい。
もともと人見知りという裕美さんだからこそ、相手との「間」に優しく心地よい風が流れているのかもしれません。

kate no ie(糧の家)キッチン

居心地のよいキッチンもリノベーション。かわいいがぎっしり。

松本家族は同じ母屋に暮らしているので、ゲストの方と夜ごはんなどを一緒に囲むことも多いのだそう。
まさに生活を体験できる、暮らしの選択肢になる農家民泊…!

「糧の家とはどんな場所ですか?」と伺うと、
「こういう生活もあるよ」という場所ですかね、と裕美さん。

昔ながらの暮らしの残像が垣間見える古い民家がkate no ie
暮らしの営みが生きる糧となり、小さな幸せをつくり出す場所です。

kate no ieより引用

kate no ie のホームページにはこんな記載がありましたが、まさにまさにそんな場所。

今大分県が取り組んでいる「地域ごとの多彩な文化や自然を味わってもらえる宿泊先」だなぁ…と思いました。

kate no ie(糧の家)内観

素敵がぎっしりな空間。「今後も細く長く、バランスよくこの仕事をできたらいいなと思っています」と裕美さん。

徒歩3分のカテリーナの森、そしてカテリーナ古楽器研究所へ

kate no ie の目の前の細い道を進むと現れるのが、カテリーナの森。
その中にある「カテリーナ古楽器研究所」では、ご主人の松本未來さんがヨーロッパ中世・ルネサンス期の古楽器の復元や製作をされています。

kate no ie(糧の家)カテリーナ古楽器研究所

カテリーナの森の中にある、カテリーナ古楽器研究所の工房。

28年前にご家族で東京からこの地にやってきたという未來さん。
「草刈りもするし楽器も作るし農業もします」と、大地に根ざしながら「生活することと作ること」が密着している毎日を過ごされているそうです。

kate no ie(糧の家)カテリーナ古楽器研究所

ちなみに未來さんはあの「baobab」としても活動されています。大分が誇るアーティストさんで、個人的にも以前から大好きなんです。

素晴らしい古楽器の数々を見学させて頂いていると、「うちの楽器は全て自分でも作れますよ」と未來さん。

なんとカテリーナ古楽器研究所の楽器は、全てワークショップで自分で作れるのだそうです!
月に1回休みの日にきて、1年くらいかけて一つの楽器を作っていくなどもできるそうで、聞けば素人で完全にゼロの状態から自分の楽器を完成させた人もいるんだとか。

kate no ie(糧の家)カテリーナ古楽器研究所

これから何か楽器を始めたいという人が、この古楽器を選ばれることも最近増えてきているんだとか。
もちろん相談のうえオーダーもでき、「ずっと付き合っていける楽器として作っています」と未來さん。

kate no ie(糧の家)カテリーナ古楽器研究所

現在に形の残らない楽器は、当時の絵などから設計図を起こしたりするそうです…!

ちなみに一番手軽にできるワークショップは「鳥笛づくり」。
1〜2時間で作れるそうですが、完成品の音色を聴いてびっくり。森で鳴いている鳥の声そのもの…!!

こちらのワークショップは2000円〜(2名様以上)で、kate no ie の宿泊の方は予約時に、一般の方も電話やメールなど事前予約で体験することが可能とのことでした。

kate no ie(糧の家)カテリーナ古楽器研究所

豊かさについて問いが生まれる場所

「kate no ie」と「カテリーナの森」の二つの場所。

kate no ie(糧の家)カテリーナ古楽器研究所

忙しいときこそふっと一旦足を止めて豊かな時間に心を休ませる。
美味しいごはん、豊かな人々、風が流れる空間。今後の人生を考えるのにもぴったりな場所です。

「この場所で感じたことは、心の真ん中にある声や音や空気じゃないかな…」
改めて「豊かさとは何か」という問いが自分に生まれる場所たちだなあ、と余韻がぎゅっと残る帰り道でした。

ぜひ一度、ゆっくりと時間をとってkate no ieの農家民泊を体験してみてはいかがでしょうか。
おすすめです。本当に。

kate no ie(糧の家)
〒879-1307 大分県杵築市山香町野原646
TEL:0977-70-9103
https://www.katenoie.com/
facebook:https://www.facebook.com/katenoie/
Instagram:https://www.instagram.com/ji_latte/
素敵な投稿がいっぱいなのでぜひ見てみて欲しいです!
カテリーナ古楽器研究所

WRITER

  • yuchico
  • yuchico記事一覧

    東京のはじっこ生まれ。ライター・編集業をしながら2年間全国を放浪したのち、2016年にとにかくご縁があった大分県にお引越し。現在は中津市にある小さい森のキャンプ場「バルンバルンの森」の企画や広報を担当。日々おおいた暮らしを満喫中。

  • FacebookFacebook
  • LINEで送る

PageTop