温泉に感謝！

地獄蒸しは、温泉の蒸気熱で素材の味を引き出し温めるヘルシーで環境にも体にも優しい調理法。「地獄」という名前が付いているとは思えないほど、優しさに溢れていますね。
源泉数も湧出量も日本一の別府には、その分たくさんの地獄蒸しスポットがありますが、今回は、里の駅かんなわ「蒸de喜屋」にお邪魔しました。

地獄蒸しデビュー！

立命館アジア太平洋大学（APU）に通う3名に、地獄蒸しを初体験してもらいました。

左から順に、 インド出身のYogesh Thakur（ヨ）さん（20）。 熊本市出身の澤村 俊哉さん（21）。澤村さんは、アプリ開発など行う「GENSO（ゲンソー）」という会社を起業している社長さんでもあります！そして、ヨさんと同じく、インド出身のRajat Chawla（ラジャー）さん（22）の3人のメンズと挑戦します！

何を蒸すかはあなた次第！

里の駅かんなわでは、お野菜やきのこや海鮮が入ったものなど、セットになったものが600円から販売されているのですが、今回はみなさんにそれぞれ蒸したいものを持ってきてもらいました！（持ち込む場合は、釜利用料金1釜30分510円 ＋ 席料1人120円）
この日は、粉雪舞う寒い日だったので蒸気がいつにもまして真っ白。でもよく見ると、地獄蒸しと相性の良さそうな水餃子と、どう転ぶのか想像ができないピザ。そして、奥にはヨさんが大好きなアーモンドがうっすら見えると思います。アーモンド…?!

その他、隣のスーパーでゲットしておいた地獄蒸し王道の卵、さつまいもとウインナーも一緒に準備スタート！
さつまいもを洗うのはとっても冷たいようです…。（ありがとうございます！）
この時期に持参するなら洗ってくることをおすすめします！（ごめんなさい！）

素材によって蒸し時間が違うので、釜からあげる時間毎に分けて蒸しカゴに入れていきます。 蒸し時間は、お店の人がとっても丁寧に教えてくれるので何を蒸しても安心です。

とても綺麗に並べてくれています。

プリンにも挑戦！

地獄蒸しのスイーツといえば、プリン！
思いつきで挑戦したので、目分量。牛乳を少し減らして、卵2つ投入して混ぜ混ぜ。

パックごと蒸してみようと思ってましたが、お店の方のアドバイスで紙コップに小分けにしました。（このままだととっても時間がかかるところでした！） お店の人が本当に親切なので、頼りにしまくるのが美味しい地獄蒸しへの近道です。

準備ができたら全部を重ねて、いよいよ釜へ投入！
蓋をあけると蒸気がすごいです！プリンがこぼれないように慎重に慎重に♪

（この時も、蒸気の後ろでお店の人が見守ってくれています。）
短いものは5分、全部蒸しあがるまで約20分で完成です！

蒸している間に足湯であったまろ♪

蒸de喜屋には、釜のすぐ横に足湯もあるので待ち時間や食べた後もくつろげます。 しかも、源泉かけながし♡タオルを持っていくのをお忘れなく♪

仲良くならんでぽっかぽか〜♪（ともだちっていいな！）

「足湯ってあったまるなぁ」と思った頃には、食材もぽっかぽかに！

地獄からの生還♪

もくもくー！と大量の蒸気とともに、艶めいた食材たち。

心配をよそにピザもいい感じ！（周りに散らばっているのはアーモンド。）

テラスは、釜のおかげか外の寒さを感じない…! 温泉があれば食事もお風呂もはいれて暖も取れる。これさえあれば、人間生きていける。温泉ってやっぱりすごい！ と思ったりしつつ 蒸しあがったものから順番にいただきます。

もちろん全部美味しいんだけど、ピザと水餃子とさつまいもが好評でした！（温かくなったアーモンドは、常温と同様美味しいそうです。）

お皿やお箸はもちろん、調味料やフォーク・スプーン・ナイフまで常備されているので何を蒸しても安心です♪お水もありますよ。

地獄蒸しは朝ごはんにもおすすめ。

今回、定番からアーモンドまで蒸してみましたが、何を蒸しても美味しかった！温泉と同じで食べ物が芯からあたたまっている感じがします。 お店の方に聞いてみると、キャベツが美味しいと人気だそうですよ！今度は試してみなくちゃ！

初挑戦の3人は、「やさしい味だし、朝ごはんにもいいかも」と。
同感です！別府に宿泊するなら朝から蒸してみるのもいいですね。（蒸de喜屋は、朝8:00から営業！）

あれ…プリンは…?

蒸したらカラメルシロップをかけてできあがりッ♪

実は、つくったことを忘れたことにしようかと思ったプリン。
見た目はまずまずだったのですが、お砂糖を入れ忘れていることが発覚…。
茶碗蒸しテイストの、やさしい純粋なたまごの味でした…♡

お料理のプロの地獄蒸し

私たちのように砂糖を入れ忘れて失敗しないように…。 別府大学食物栄養科学部食物栄養学科の准教授、梅木先生に地獄蒸し料理のポイントとレシピを教えていただきました！
「地獄蒸しをおいしく調理するポイントは、地獄蒸しにするとおいしい食材とそうでない食材を知ることです」
たとえば、葉物では、キャベツや白菜は美味しいですが、小松菜やほうれん草は、加熱ムラができたり、アクが取れなかったり、色味が悪くなるのでおすすめできないとのこと。なんでも蒸したら美味しいわけではないのですね…。

「地獄蒸しは、適度な塩味や硫黄の香りがつくことで、独特のおいしさが生まれます。
釜での調理は、鍋や耐熱皿を使用すれば、“蒸す”だけでなく、”ゆでる” “煮る” “炊くなど、熱源がガスや電気と同じように調理することも可能です」。
ということで、地獄蒸しの想像を超えたレシピをご紹介していただきました。

レシピ「ふわふわ豆乳フレンチトースト」

材料（2人分）

• フランスパン 80g（3cm幅4切れ）
• 卵（1個）50g
• A：豆乳 100ml
• A：きび砂糖（好みの砂糖） 10g
• A：メープルシロップ・はちみつ 適量

作り方

1. 平らなバットにAを入れ、よく混ぜ合わせる。
2. フランスパンを3㎝に切り（1）につける（15分以上）。時々ひっくり返す。
3. せいろ（直径21cm）にクッキングシートを敷き、（2）をのせて8分蒸す。
4. お好みでメープルシロップかはちみつをかける。

ポイント

バターや油を使用せず、蒸して調理することで、通常のフレンチトーストよりもカロリーを抑えることができます。ふわふわした食感も楽しむことができます。また、牛乳の代わりに豆乳を使用することで、カロリーも抑えられ、あっさりとした仕上がりになります。朝食用に考案したメニューですが、スイーツとしてもよいかもしれません。

レシピ「蒸しりんご～麦こがしアイス添え～」

材料（2人分）

• りんご（ふじ1/4個） 70g
• 市販のバニラアイス 160g
• 麦こがし 10g
• ミント（お好みで）

作り方

1. りんごは皮をむき、縦に4等分する。耐熱皿にのせて10分蒸す。
2. 市販のバニラアイスを常温においてやわらかくする。麦こがしを入れてよく混ぜ、再び冷凍庫で冷やす。
3. （1）のりんごを皿にもりつける。
4. （2）のアイスが固まったら、ディッシャーか大きめのスプーンで器に盛り付ける。
5. 好みでミントをのせる。

ポイント

蒸したりんごは、やわらかく、ほどよい甘さで、生や煮たりんごとは違う食感を楽しむことができます。果物を蒸したものでは一番のおすすめです。 アイスには麦こがし（はったい粉）を入れ、食物繊維をおいしく摂ることができます。

レシピ「鮭の蒸し寿司　」

材料（2人分）

• ごはん 400g
• すし酢 30ml
• 白いりごま 5g
• 甘塩鮭（2切れ） 100～120g
• 大葉（5枚） 3g

作り方

1. せいろ（直径21cm）にクッキングシートを敷き、ごはん、甘塩鮭を切り身のままのせて、約10分蒸す（鮭に火が通るまで）。
2. 鮭の皮と骨を丁寧に取り除き、鮭をほぐす。
3. （2）にすし酢、いりごま、大葉を加えよくまぜる。

ポイント

鮭には、DHAやEPAなどが含まれており、血液をサラサラにする効果があり、動脈硬化などの予防に役立ちます。味は、今回のメニュー中で一番のおすすめです！

つまり、地獄蒸しって最高！

アイデア次第で、こんなにいろんな料理ができるとは…！ 全部美味しそう…。
これはプリンのリベンジと一緒にチャレンジしなくては♡
地獄蒸しは、みんなでワイワイ作るれるのも醍醐味。BBQ的な楽しさがありました！
というか、エコでヘルシーで楽しくて良いことしかない。
別府で食事をする際は、是非、地獄蒸しを候補に入れてみて♡
ダイエット中の彼女にもオススメですよ！