おおいたをたのしむ
2024年11月22日
とっておき!湯布院スイーツ特集
ギフトにおすすめ! 湯布院の御三家宿〈山荘無量塔〉が手がけるチョコレート専門店〈テオムラタ〉
由布岳山麓の森のなかにひっそりと佇む宿〈山荘無量塔(さんそうむらた)〉。湯布院に数ある宿泊施設のなかで、“御三家”のひとつに数えられる有名旅館です。
また、宿泊業だけに留まらず、ミュージアムなどが入った複合施設〈由布院 空想の森artegio〉(以下、アルテジオ)や、由布院駅前にあるロールケーキ専門店〈B-speak〉を営むなど、多岐に渡る事業を展開していることでも知られます。
今回紹介する〈théomurata〉(以下、テオムラタ)も、そのひとつ。厳選された上質なクーベルチュールを使った手づくりショコラと、それらを彩る趣向を凝らしたパッケージが洗練された雰囲気を醸す商品は、ギフトにもぴったりと感度の高い人々の間で人気を集めています。
日本らしさを大切にした手づくりチョコレート
〈アルテジオ〉内で営業を行う〈テオムラタ〉は、テイクアウト専門店として2011年にリニューアルオープン。その隣には、白壁に囲まれた空間のなかでくつろぎの時間を過ごせる〈テオムラタ〉のカフェ〈thé théo〉(以下、テテオ)が並びます。
ショーケースの中で存在感を放つ、色とりどりの商品。広報を務める宮川真一さんは、「日本のショコラをテーマに、素材の組み合わせによって生まれる最初のひと口と、食べ終えたあとの余韻のバランスを重要視して、商品づくりを行っています」と話します。
なかでも目を引くのが、バトンのような形が珍しい「ビーンズショコラ」。掛け軸の筒をイメージしたというパッケージの中には、ナッツやドライフルーツなどをチョコレートでコーティングしたお菓子が入っています。開業当初から販売されている定番商品で、種類を少しずつ増やしながら、現在は13種類がラインアップしています。
〈テテオ〉では、そんな〈テオムラタ〉のチョコレートを使った、ここでしか味わえない特製スイーツやランチがいただけます。〈B-speak〉の看板商品〈Pロール〉も、こちらで味わうことができるとか。
チョコレートはオンラインショップでも購入できるので、ホワイトデーや進学・就職・退職のお祝いなど、何かと贈り物を渡す機会が増えるこの時期に、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?
参照元:edit Oita
- théomurata(テオムラタ)
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〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上1272-175 artegio内
TEL 0977-28-8686
営業時間 10:00~16:30 (定休日 水)
http://www.artegio.com/
幻のフルーツ「ポポー」を使ったジャムはいかが?
「ポポー」というフルーツをご存知ですか? 北米原産のフルーツで、果実はアケビを思わせる楕円形をしています。さらに、果肉や種の様子が柿に似ており、それらの見た目から日本ではアケビガキとも呼ばれています。戦後には家庭でも広く栽培されていましたが、次第に生産者の数も減り、今では「幻の果実」と言われるように……。
そんなポポーの栽培に18年前から取り組んでいるのが〈湯布院 風曜日〉の代表・村田武さんです。由布市湯布院町の山間の果樹園で栽培したポポーをはじめ、契約農家から厳選して仕入れた梨やかぼすなどの果物を使ってジャムやジュースを製造販売しています。
一人の男性との出会いから始まった“栽培が難しいフルーツ”の生産
気になるポポーの風味について、「洋梨とバナナを合わせたような濃厚な味わいと、カスタードクリームのような食感が特徴です」と村田さん。傷みが早く、生果としての出荷は難しいため、ジャムに加工して販売しています。完熟のやわらかい実のみを厳選し、丁寧に裏ごししてつくられるポポーのジャムは、素材の味を感じられるよう甘さは控えめ。
「素材が持つ本来の味わいを大切にしながら、安心して食べられるものを」という思いでつくられる〈湯布院 風曜日〉の商品は、すべての行程を手作業にこだわり、少量生産されています。
ポポーをはじめとした、〈湯布院 風曜日〉が手がけるジャムは、オンラインのほか全国の百貨店などでも購入することができます。また、土・日曜・祝日のみオープンするカフェ〈茶房 風曜日〉でも商品の購入はもちろん、〈マダム特製ジャムカレー〉などジャムを使ったメニューを味わえます。
ある人にとっては昔懐かしい思い出を呼び起こし、ある人にとっては謎に包まれたミステリアスなフルーツ、ポポー。魅惑の味わいを体験してみてはいかがでしょうか?
参照元:edit Oita
- 湯布院 風曜日
- 茶房 風曜日
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〒879-5114 大分県由布市湯布院町川北899-100
TEL 0977-85-2750
営業時間 11:00~17:00 (定休日 土・日曜・祝日)
https://kazeyoubi.jp/?mode=f2
由布院らしい素材にこだわったカヌレ専門店〈CARANDONEL〉
最近、人気が再燃しているカヌレの専門店も由布院にはあります。JR由布院駅から徒歩約5分。由布見通り沿いにある〈CARANDONEL(カランドネル)〉です。
オーナー夫妻が新婚旅行で訪れたフランスで出合ったカヌレに魅了され、開いたというロマンティックな逸話のあるお店は、銅板でつくられたロゴが目印。内外観ともにニュアンスのあるグリーンで統一されたシックな装いと、店内に満ちる甘い香りがまだ見ぬスイーツへの期待感を高めます。
ここで取り扱っているカヌレは常時6種類。定番のクラシック、日本茶、チョコレート、林檎に加えて、季節ごとに、金柑と生姜、パイナップル、モンブランなど期間限定の2種類が加わります。
フランス産の小麦粉に、由布院産の牛乳や茶葉など、素材にこだわってつくったカヌレは、外側はカリッと、中はモチっとした食感が魅力。ラム酒とマダガスカル産バニラビーンズを使った伝統的なスタイルの「クラシック」をはじめ、由布院産の無農薬茶葉が上品な渋みと風味をまとわせる「日本茶」、ベトナムのチョコレートブランド〈マルゥ〉のカカオパウダーとカカオ二ブの芳醇な味わいがリッチな「チョコレート」、青森・佐藤有機農園のリンゴとシナモンが甘酸っぱさの中にスパイシーさを含む「林檎」など、個性豊かなラインナップで選ぶのに悩んでしまいます。
これらカヌレの日持ちは、常温で2日。旅の最後に訪れて、家族や友だちへのお土産にしてはいかが?
参照元:edit Oita
- CARANDONEL
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〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上2939-4
TEL 0977-75-9475
営業時間 11:00〜売り切れ次第終了 (定休日 木曜)
https://carandonel.thebase.in/
ピアノの鍵盤を象ったワインに合う大人の羊羹〈湯布院 ジャズとようかん〉
ピアノが描かれたパッケージを開けると、現れるのは白黒の鍵盤。側面をよく見てみると、2層になっていて、イチジクがところどころ顔を出しています。
贈る人も贈られる人も笑顔になる、このユニークなスイーツはピアノの鍵盤を模した、その名も〈ジャズ羊羹〉。「音楽のある風景」をテーマにCDや雑貨を取り扱い、音楽イベントなども開催する〈湯布院 ジャズとようかん〉の看板商品です。
「音楽ファンを増やしたい。そして、おいしさ、楽しさ、豊かな時間を届けたい」と、和菓子職人とともに、開発に約8か月を費やして完成した羊羹は、今にも軽快なジャズを奏でそうな一品。
ルックスはもちろん、味にもこだわっていて、国産小豆と沖縄県産の黒糖を使った黒あんベースの羊羹は、豊かなコクがありながらも甘さは控えめ。赤ワインに一昼夜漬け込んだ白黒2種類のドライいちじくがプチプチとした食感と柔らかな酸味をプラスします。
鍵盤部分もひとつひとつ手仕事で仕上げており、とくに黒い鍵盤には、日本伝統の「刷り込み」と呼ばれる技法が用いられているとか。
羊羹と言えば、お茶というイメージが強いけれど、「ジャズ羊羹にはワインやコーヒーも合いますよ。冷蔵庫でよく冷やして召し上がっていただくと、甘さがキリッと引き締まって、よりおいしく味わっていただけると思います」と広報の伊藤舞さんは話します。
定番のクラシックに加えて、冬はショコラ、春はストロベリーなど、季節ごとに期間限定の商品も登場。キュートなパッケージが印象的な専用のドリップコーヒーバックと合わせてギフトにすれば、喜ばれること間違いありません。
参照元:edit Oita
- 湯布院 ジャズとようかん
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〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上3015-4
TEL 0977-84-3838
営業時間 9:30~17:00 季節によって変動あり(定休日 不定休)
https://www.jazzyoukan.com/
お菓子を通して文学の世界を体験する!? 湯布院の菓子工房〈マチカ〉が始めた新たな取り組み
由布院を拠点に、店舗を持たない菓子工房として活動する〈マチカ〉。クッキーやチーズケーキなどの焼菓子、伝統的な日本の和菓子である琥珀糖を主に手がけています。
そんなお店が新たな試みとして、「食べる文学」プロジェクトをスタート。クラウドファンディングで支援を募り、想定を大幅に上回るスピードで目標金額に到達するなど注目を集めています。
店舗を持たない菓子工房として活動
店主の髙見由里さんが〈マチカ〉としてお菓子づくりを始めたのは2018年のこと。「両親が竹細工店を営んでおり、移転をきっかけにキッチンをつくってもらうことになりました。もともとお菓子づくりが好きだったため、背中を押してもらうかたちで開業しました」と髙見さんは話します。
手がけるお菓子は、クッキーやチーズテリーヌケーキ、琥珀糖など。国産の小麦粉やきび砂糖を使用するなど素材にこだわり、つくられています。
「さまざまな材料を食べ比べ、自分がおいしいと感じたものを取り入れながら、何度食べても飽きないような味わいに仕上げています」と髙見さん。これらのお菓子は、オンラインショップから購入することができます。
お菓子を食べながら文学の世界を体験
そんな〈マチカ〉が2022年から新たな試みに挑戦。文学作品をお菓子で楽しむ「食べる文学」プロジェクトをクラウドファンディングサイトに立ち上げました。
このプロジェクトが生まれたのは、中国茶会での体験がきっかけだったそう。瞑想から始まり、次に茶葉を観察しながら香りを楽しみ、最後にお茶を味わう。この五感を駆使してものを味わうという体験から、食べることを通して感性を豊かにできるお菓子づくりに興味が湧いたと言います。
そこで今回、髙見さんがお菓子と同じように大好きな読書と結びつけるというアイデアが浮かび、本を読むことが苦手な人でも文学を目や舌で楽しめるようなお菓子の開発がスタートしました。
第1弾のテーマに選ばれたのは、宮沢賢治の『注文の多い料理店』。2人の紳士が森の中をさまよい見つけた西洋料理店の正体は、人間が西洋料理として山猫に食べられる店だった……という物語です。
同作品に決めた理由を髙見さんは、「クリームを塗る、塩を振りかけるなどのお菓子に通じるシーンが多く、また誰もが一度は耳にしたことがあるであろう有名な本なので、親しみやすいかなと思いテーマに選びました」と話します。
そうして、構想段階から約1年をかけてお披露目された〈食べる文学「注文の多い料理店」〉。国産小麦粉でつくった紳士のクッキーにカルピスバターで作ったバタークリーム、香水に見立てたかぼすのコンフィチュール(ジャム)、そして塩をのせていただく工程は、まさにお話の中で出される“注文”の順番どおり。
製作期間に中は、箱のサイズや瓶の大きさなど、細かい部分がなかなか決まらず苦労することもあった一方で、イメージにぴったり合うイラストやデザインが仕あがったときは本当にワクワクしたと、髙見さんは完成までの日々を振り返ります。
最後に、気になる次回作を髙見さんに聞いたところ、「年内は第1弾の製作で手一杯になりそうなので、数年後に第2弾を実現できたらと思っています。それまで楽しみにしていてください」ということでした。
お菓子を通じて文学の世界に触れる。〈マチカ〉の活動に期待が高まります。
参照元:edit Oita
- マチカ
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〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上2381-7
https://machika.shopinfo.jp/
WRITER
- edit OitaWEBサイト
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