おおいたをたのしむ
2018年02月28日
世界をつなぐ DRUM TAO vol.2
前回に続き今回はDRUM TAOの「K組」(※1)リーダー 岸野 央明(キシノ ヒロアキ)さんにTAOの日常や毎年大盛況の夏フェスについてお聞きしました!
(世界をつなぐ DRUM TAO vol.1はこちら)
(※1 現在DRAM TAOは「A組」「K組」「G組」の3班体制で年間400回の公演を行なっています。)
―岸野さんがTAOに入ったきっかけは?
岸野さん:僕は東京の出身で太鼓は地元のお祭りで叩いていたくらい。専門的に学んでいたというわけではないんです。
TAOは関係者の方と知り合うきっかけがあって興味を持っていて、紹介で直接話を聞くことができるということで久住に来ました。
当時は今みたいなオーディションってなかったんですよ。話しているうちに面接のような感じになって、現在に至ります。今年で16年目ですね。
―久住のこの環境はどうですか?
岸野さん:そうですね・・・東京から来て最初はほんとに何もないところだなと思いました(笑)。 でもこの大自然は音を出すのに最高の環境です。他の場所だと全員が揃って音出しをするのに広さを考えないといけないのと、音もなかなか出せません。 ここだったら周りや時間を気にせず思いっきり叩けますから。普段はツアーに出ていていないことが多いんですが、帰ってくると改めてこの環境でよかったなと思います。 新作の制作中はTAOの里のいろんな場所からいろんな音が聞こえてくるんです。それもすごくいいですね。
『TAOの音』が出せるようになるには。
―先日公演を拝見して、みなさん太鼓だけでなく笛や琴、ダンスなどなんでも出来て、ほんとに芸達者だなと驚きました。普段の練習のスケジュールは細かく分かれているんですか?
岸野さん:全体で管理しているのは最終の通しリハーサルなどですが、基本的には個人個人が自分で目標を作って練習をしています。
それで出来ることを一つ一つ増やしながら自分のアピールを繰り返して、レギュラーのポジションをゲットしていきます。
みんなベースで太鼓や笛が好きっていうのはあるんですが、それプラスなにか出来ることを見つけていってます。
舞台の出演人数はある程度決まっているので1種類しかできないより何種類もできる人間のほうがチャンスが多いですから。全員がそのチャンスを狙ってるんで、自然と芸達者になります(笑)。
―そして2時間近く演奏を続けるスタミナもすごいと思いました。どうやったら人間ここまで出来るんだろうと・・・
岸野さん:体力がちょっと異常ですよね(笑)。
さっき話した練習はレギュラーメンバーや、ある程度公演に出るようになったメンバーの内容なんですが、体力のベースは研修時代に作ってます。
研修生は毎日朝6時前後から9時の朝練から始まります。朝ごはんまで3時間は稽古。毎日10〜12キロのランニングをします。最初の1ヶ月で靴に穴が空きますね。でもそれがあるから公演を続けられる体力を持っていると思います。
―毎日。。。ちなみにこれはTAOならではというトレーニングってありますか?
岸野さん:打ち込みですね。毎日1時間太鼓を叩き続けます。
―1時間!!!!
岸野さん:普通の人だったらもって5分くらいだと思います。よく「太鼓をうまく叩くコツはなんですか?」って聞かれるんですけど、力を抜くのが重要なんですよね。 打ち込みをしていて、もう動けない、残ってる力が0%になったなという瞬間にふっと力が抜けて、よい太鼓が叩けるようになるんです。ここまで来るのが大変なんですが。 でもこれは一人だと絶対にできません。全員で一緒にやるからがんばれます。
ファンからエネルギーをもらえる『夏フェス』
―毎年恒例の『夏フェス』についてお聞かせください。
岸野さん:『夏フェス』はここTAOの里を会場にライブや屋台、ワークショップなどが1日中楽しめるイベントです。僕たちにとっては普段応援してもらってるファンのみなさんと交流ができる貴重な場です。
自分のエネルギーになります。「あのときの演奏が良くて、悩んでたこと忘れちゃいました」と言っていただくこともあって。やってよかったと自分が何のために演奏をしているかが明確になる瞬間でもあります。
そして単純に楽しいですね!準備に妥協はしません。屋台のメニューも前年より良くしようと、どんどん自分たちでハードルをあげていっちゃってます。
みんなでアイデアを出し合って、最終的には社長にプレゼンしてジャッジしてもらいます。年が明けたらもう頭の片隅に夏フェスのアイデア出しをしてる自分がいたりして。何屋さんなんですかね(笑)。
同じ志を持つ仲間とともに。
―海外でも大好評ですが日本と公演の内容は同じなんですか?
岸野さん:基本的に内容は変えません。それが逆に魅力じゃないかと思っています。 僕たちは他の舞台と違ってセリフがあるわけでないので、その点ノンバーバルでいけるので日本のまま忠実にできるのがいいところですね。ただ実際にやってみて、観客の微妙な反応の違いを見ながら少し変えることはあります。 特にちょっとコメディ的な部分とかは日本と笑うポイントが違ったりするので、そこは臨機応変に変えていきます。
―衣装も毎回話題ですが評判はいかがですか?
岸野さん:すごくいいですね。コシノ先生ご本人がTAOのファンでいてくださるので、公演をみて常に新しいアイデアを出してくれます。 何度もフィッティングをして、実際に動いて計算をして作れているので、すごく軽くて演奏がしやすいです。
―最後に今後の岸野さんの展望をお願いいたします。
岸野さん:僕はパフォーマンスをしながらステージ設計など裏方も担当もしているので、この表と裏の両立をうまくしていきたいと思っています。先ほど何でもできたほうがいいと言いましたが、逆になんでもチャレンジできるのがTAOのよいところで可能性は無限です。
自分の幅もどんどん広がっていっていると思います。
現在レギュラー・研究生を入れて41名。ほんとに全員純粋でいい顔をしています。同じ志をもって同じ方向をむいた仲間たちと新しいことにチャレンジをしていきたいですね。
今年度のスケジュール予定
2018年 DRUM TAO 新作『RHYTHM of TRIBE 〜時空旅行記〜』
《公開リハーサル公演》
2018年5月11日(金) パトリア日田 開場18:30 開演19:00 (17:15〜舞台挨拶)
2018年5月12日(土) パトリア日田 開場14:30 開演15:00(終演後アフタートークショー)
全席指定 5000円
お問い合わせ:パトリア日田 0973-25-5000
《大分公演》
2018年5月26日(土) iichikoグランシアタ 開場17:15/開演18:00
SS席7,700円、S席5,700円、A席3,500円
お問い合わせ:TOSテレビ大分販促事業部 097-537-5515(平日10:00~17:00)
その他、全国・世界の公演スケジュールはTAO公式HP スケジュールでご確認ください。
「祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク」
大分県オフィシャルアーティスト
YouTubeにて、第1弾プロモーションVTR公開中です。
TAOと豊かな自然のコラボレーションをお楽しみ下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=Kg0AKMJmUao
取材後記
藤高さん・岸野さんからお話をうかがって、実際にライブを見た時になぜあんなに感動したのかがわかった気がしました。 演出や演奏などが一流なのはもちろんなのですが、関わっているみなさんが純粋にTAOを楽しんでいる。その気持ちが見ている側まで伝わってくるのだと思います。 実際にライブを見たことがない方は、ぜひ足を運んでみてください! 世界に羽ばたくDRUM TAO。これからも大分から応援しています!
おまけ:かわいすぎて思わず写真を撮ったTAOの里の猫ちゃんたち。きっと猫ちゃんたちもいつもメンバーを応援してますよね♪
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竹田市会々2250-1 竹田温泉花水月内
TEL:0974-63-1133
WRITER
- KANCO