おおいたをたのしむ
2017年11月30日
玖珠町のアレが…!?
まずはこの動画を見てみて。
人気アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』に登場するアイドルグループ『Aqours』のPVですが、注目すべきはその背景!
↓ 1:19の映像なんて、まさにそのもの!どこかでみたことはありませんか..?!
PVの舞台は、豊後森機関庫!
今から83年前の昭和9年に完成、平成21年に経済産業省の近代化産業遺産に登録、平成24年に登録有形文化財となった大分県玖珠町の歴史ある機関庫です。
ここが、舞台となっているなんて嬉しいですね!
忘れてはいけないのが、戦後から続いた壊しては建てる『スクラップ&ビルド』が当たり前だった時代を乗り越えられた機関庫であるということ…!
玖珠町のチームワーク。
保存のきっかけを作ったメンバーのひとりで、現在、豊後森機関庫活用推進協議会・事務局長を務める尾方秀則さんにお話を聞きながら機関庫を案内してもらいました。
平成13年に写真家の野村芳之さんから一級建築士である尾方さんに、豊後森機関庫の保存について相談があったことをきっかけに、約半年後に22,473名分の署名を集め町長に提出。
その甲斐あって5年後の平成19年、玖珠町が機関庫と用地をJRより買い取り、取り壊される不安は解消。(インターネットも普及していない、スマートフォンも無い時代に、当時の玖珠町の人口よりも多い署名を集めるスピード感、すごい!)
町民の力で守られた機関庫だったんですね。
機関庫は現在83歳。
昭和9年から45年まで利用されていた豊後森機関庫は、昭和16年の第二次世界大戦も乗り越えました。その背中には、 痛々しい銃弾の跡がたくさん…(入り口の踏切を渡ってすぐ左折して道沿いに進んで機関庫裏に回ると確認できます。)
石炭で走る機関車は燃料の補給等が必要なため、久大本線の中継点として活躍していた豊後森機関庫。昭和29年には、豊後森機関庫で200人以上の職員が働き、豊後森駅周辺も栄え、当時森駅の利用者は多い時には5,000人を超えたそう。 平成28年度の豊後森駅の利用者は338人なので、かなり賑わっていたことがうかがえます。
機関庫内部へ!
緒方さん同伴のもと、特別に許可をいただき内部へ潜入。
※現在、許可なく機関庫内への立ち入ることは禁止されています。
中に入ると空気感がちょっと違う感じ。より迫力を増します。
すすで黒くなった天井や、実際に使っていたであろう道具も残されていて、当時の音や風景を想像してしまいます。
壁に掲げられている当時の「自分を大切に」とういうメッセージにしんみり。
当時働いていた人たちも機関庫が残っていることに喜んでいるでしょうね!
機関庫の歴史に触れよう。
機関庫のそばには、『豊後森機関庫ミュージアム』があります。
建物は、「ななつ星in九州」などを手がけた水戸岡鋭治氏のデザインで、館内も水戸岡ワールド!
『あそぼーい!』でもおなじみの『木のプール』もあるので、こどもたちにも大人気です。
個人的には、トイレがピカピカで広々キレイなのも嬉しい♡
しかも、入館料は100円!
機関庫の関連グッズや、豊後森の歴史を感じる展示もたくさん。
寄贈された模型は、目線をあわせてみると動き出しそうなほどリアルで見入ってしまいます。
そして…ラブライブのファンからの寄贈もたくさん!
コミケ限定販売の聖地巡りの本を読みにくる方も多いそう。要チェックです。
館内に置かれているダイアリーノートにはメッセージもぎっしり。動画が公開されてからは、来場者の年齢層もグッと下がり月1,000人ほどの来場があるそうです!すごい!ラブライブ効果!
ラブライブのPVを発端にイベントも開催
10月22日(日)痛車&コスプレのイベント『Magical Roundhouse Carnival(略してMRC)』を開催。 残念ながら台風の影響で一部内容を変更しての開催となりましたが、遠方からは埼玉県・所沢、大阪府・和泉からの参加者も!痛車も25台が集結!
痛車やコスプレという難色を示されがちなイベントも理解ある朝倉浩平町長の快諾にてスムーズに開催決定。 挨拶の際も手にはラブライブのぬいぐるみが…!素敵です♡
イベント当日は、『豊後森機関庫ミュージアム』の館長自らも変身!
玖珠町のみなさんノリがいい♡
それもそのはず、童話の里としても有名な玖珠町は、『童話祭』で仮装パレードを行っていて今年で69回目!70年近く前から町をあげて仮装をしている町だからこそ、市民レベルでコスプレへの理解が深いんですね。
おまけ:お腹すいたら石炭を!
お皿が似つかわしくない、まっくろなこの物体。
見た目は全然食欲をそそりませんが、唐揚げなのです!
もちろん苦くもなく美味しいです♡
しかも食用の竹炭なので、便秘やデトックスに効果的なんだとか。
豊後森駅向かいの『慶馬屋』で食べることができます。
ラーメンやあげぱんもあるので、お腹が空いたら『慶馬屋』へ♡
アニメ好きにも電車好きにも建築好きにもからあげ好きにもたまらない玖珠町。
魅力が多すぎる町でした。
- 豊後森機関庫
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住所:大分県玖珠郡玖珠町帆足242-7
HP:http://kusumachi.jp/pg559.html
- 豊後森機関庫ミュージアム
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入場料:100円(小学生以下無料)
TEL:080-8360-9150
開館時間:10:00〜16:00
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)
- 玖珠町観光協会(豊後森機関庫についてのお問い合わせ)
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住所:大分県玖珠郡玖珠町大字帆足246-13
TEL:0973-72-1313
- 慶馬屋
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大分県玖珠郡玖珠町帆足247
TEL:090-1515-6837
開館時間:11:30〜14:00/18:00〜24:00
定休日:第1・第3日曜日
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- 門 まりこ記事一覧
大分生まれ大分育ち。2年間福岡で生活するも、そそくさと大分へカムバック。からあげが美味しい、お刺身がおいしい、食べ物がなんでも美味しい大分が大好き。故にオトナになった今もすくすくと成長中。(明太子が美味しい福岡も大好き。)