
おおいたではたらく
2025年03月21日
一人ひとりの心に寄り添い、共に成長する
株式会社シンシアリー代表取締役
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- 業種
- 障がい者就労支援事業、福祉サービス業
2011年設立。大分県日田市に本社を置き、就労継続支援A型、B型事業所、グループホームを運営しています。(就労継続支援A型事業所「えくぼ」、就労継続支援B型事業所ミニえくぼ、共同生活援助 グループホームふぁーすと)障がいを持った方々の社会自立を目的とし、誠実な対応と心からの支援を行っています。
代表取締役インタビュー
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- 企業名
- 株式会社シンシアリー
- お名前
- 平川 加奈江(ヒラカワ カナエ)
- 役職
- 代表取締役
“好き”という気持ちを大切に一人ひとりと向き合う
私たち株式会社シンシアリーは、障がいを持つ方々の働き方を支援する会社です。
2011年からスタートし現在、職員と利用者さんは50名。「会社は社員と共にあるもの」という理念のように、根底にあるのは、みんなが生活できる基盤をここでつくろうという想い。会社の業績だけでなく、一人ひとりの特性や個性を活かした経営を心がけています。

ここには金属加工や農業、施設外就労としてホテルの清掃や食品会社での加工業務など様々な仕事がありますが、利用者さんの得意、不得意をしっかりと見極めて働く場所を提案します。何より大切なのは、その仕事が好きだという気持ちです。好きな気持ちがあれば例え短時間でも生産性も上がり、何より本人が頑張ったことで得られる達成感が自身の大きな財産になります。スタッフ全員で利用者さんの適材適所を考える毎日のミーティングは、私たちにとって最も大切な仕事だと思っています。

事業所紹介
- 就労継続支援A型事業所えくぼ
- 金属加工や縫製、CAD、会計事務所の記帳代行、農業など。まずは見学、説明、体験を行う中で自分に合った仕事、働き方を相談しながら探していきます。身だしなみや規則正しい生活、社会ルールやマナー、コミュニケーション力の向上、作業スキルの取得を具体的にし個別支援計画を作成した後、サービスのスタートとなります。
- 就労継続支援B型事業所ミニえくぼ
- 企業に合わせて働くことが、年齢や体力などの面で困難な方に、一人一人のお困りごとに合わせサポートしながら働くことを応援します。働くことの意味や目的を見つけ、充実した社会生活がおくれる様になることを目標にしています。
- 共同生活援助 グループホームふぁーすと
- 地域の中で自立した生活を送るため相談や生活全般の支援を行います。
具体的には、掃除や洗濯、金銭管理など生活するうえで必要な力と、安全に暮らすための知識、地域活動などの支援を行います。親元を離れ地域の中で自分流の自立した生活を送れるよう支援します。

愛を持ち向き合い、みんなが笑顔になれる会社づくりを
私が大切にしているのは、「みんながいい、みんなでいい」という言葉です。私たちが行っていることが、ここで働くみんなにとっていいことなのか。何をする上でも“みんな一緒がいいよね”という気持ちを大事にしています。例えば、農業部で畑を借りている方や、清掃を請け負っているホテルの方にとって、私たちは喜ばれる存在でいないといけません。障がいがあるからといって情をかけた見方をされるのではなく、相手にとっても私たちと同じように心からの「ありがとう」の気持ちを持ってもらいたいので、仕事に関しては誇りとプライドを持ち指導にあたっています。働く人と企業、両方にとっていい関係が築けることを目指しています。

職員と利用者さんの交流と社会経験の場として、月に一度レクリエーションの機会を設けています。日田市内の観光スポットや買い物に出かけますが、その時だけは私たちは利用者さんたちの友達、母親になり接しています。なぜなら、障がいを持つ人たちには私たちが学生の頃に友達と一緒に遊んだような当たり前の思い出がないからです。だからこそ、私たちがその想いを共有できる人でありたいと思っています。買い物に行けば一緒にコーディネイトを楽しんだり、オシャレの仕方を教えたりすることで利用者さんたちも笑顔になるだけでなく、自分で稼いだお金の使い方を学ぶことができます。シンシアリーという場所を通じて、年齢や性別に関係なく誰もが笑顔になる会社づくりこそが、私たちの目指すものだと感じています。


今は、シンシアリーは色々な仕事ができるのだという声をたくさんいただけるようになりました。今後は、人手不足の企業をもっと支えることができたらと考えています。障がいを持つ方たちには同じホテルの清掃業でも、得意な分野と不得意な分野を持ち合わせます。その得意な分野を任せてもらうことでホテルで働く人たちの負担も減り、効率良くサービス業に徹することができます。その積み重ねが企業の活性化、その先にある地域への還元につながっていくのだと思っています。できないことを考えるのではなく、できること、得意なことを伸ばしながら障がいを持つ方が活躍する場所をもっと増やしていきたい。それが私たちシンシアリーの願いです。

4月から新たに代表となる息子さんの平川 智也さんと
求める人材像
何よりも「人」が好きであるということでしょうか。目の前の人のために、自分が何が出来るのだろうと考えることができる人が望ましいです。働く1日がただ過ぎるのではなく、働くことを喜びとし、相手の喜びを自分の喜びのように感じられる人。そんな人材に出会えることを楽しみにしています。
- 企業データ
WRITER
- 塩月 なつみ記事一覧
かぼすポン酢をこよなく愛する生粋の大分女。美味しいものが大好きで、おなかがすくと途端に不機嫌になります。大分トリニータを中心に、企業や観光、飲食などオールジャンルで取材撮影中!