おおいたではたらく
2020年04月17日
学生目線でつくる地域企業リクルートビデオ
NBU日本文理大学 工学部 情報メディア学科が取り組んでいる『映像制作プロジェクト』。
このプロジェクトの成果発表会が、開催されました。
プロジェクトがスタートしたのは10年前。
ここで発表される『地域企業リクルートビデオ制作』は、大分県の地域活性化事業の一環でもあります。
「大分にどんな企業があるか、いまいちよくわからない…」
「説明だけでは、会社の雰囲気が伝わってこない…」
「お給料や福利厚生も大切だけど、それだけじゃ~…」
と就活で一歩前に進むことをためらっているみなさんにお伝えしたい!
大分県に魅力ある企業はたくさんあるんです!
確かに、パンフレットやPR動画を観ても、会社概要や業務内容などありきたりな内容で、魅力を感じ取るのが難しいですよね。
そんな問題解決にお役に立てるかもしれないのがこのプロジェクト。
キーワードは『学生目線』!
NBUの学生たちがで学生目線で地域中小企業の魅力を発見・発信しようと、地元企業と学生がタッグを組んでいます。
出来上がったプロモーション動画は、すでに20本以上!
企業が抱えるPRの問題を解決するだけではなく、企業の見方が変わり、就活にも役立ったので、大分県に就職を考えている全国の就活生に活用してもらいたいという申し入れが学生からありました。
以下は学生がビデオを制作するにあたり、あらかじめ指導した点です。
【ナレーションに頼らない】
就職説明会など周囲の音がうるさい場合にナレーションだけに頼っていると内容が伝わりにくいため。どんな環境でもわかりやすいようにテロップを入れる。
【動画を5分以内にまとめる】
長いと飽きて最後まで見ない可能性がある。
学生が制作した企業ビデオの一部『株式会社 大和電業社』『大分太平洋鉱業 株式会社』の2本をご紹介します。
会社概要や業務内容など一般的なPR内容の他に、先輩社員が入社した理由ややりがいを感じていること、資格をとって変わったことなど、就活生が知りたい内容が盛り込まれていました。
お昼休みのレクレーションや懇親会の様子など、仕事以外の映像も。社内の雰囲気をわかりやすく感じとることができました。
株式会社大和電業社
1本目は大分市の株式会社大和電業社。
1958年創業、電気工事からオーダーメイドの制御システム設計まで幅広い事業を展開する企業です。
代表取締役社長 大西 康生さんと総務部 丹波 宏成さんにお話を伺いました。
「最初は学生目線といってもどういうものになるのかと想像がつかなかったのですが、見てなるほどと気づくことが多かったです。会社のイメージ通りのものができました」。
社員は現在57名。そのうち15名が20代と若い世代が活躍している会社です。
「社内の雰囲気は風通しがよく、ざっくばらんな感じで仲がいいですね。先輩になんでも聞きやすい環境だと思います」。
求める人材についてお聞きしました。
「人に優しく誠実な人にきていただきたいですね。弊社はものづくりやさんです。今はネットが主流の世の中ですが、私たちが作ったものは5年10年と残っていきます。
これが誇りです。ぜひその誇りを味わってほしいと思います」
制作担当は3年生の河野慎治さんと池見光士郎さん。
今までの企業PRビデオを見て、自分たちが知りたい情報と違うと思っていたそう。見る対象である就活生が飽きない内容にしました。
昨年10月から制作スタート。企画を練って半年間かけて完成しました。
「実際に自分が入社したら、どんな仕事をするのか気になりますよね。大和電業社さんは入社するとローテーションでいろいろな業務を経験できるため、自分にあった仕事につけるのが魅力です」。
ビデオには取得できる資格の一覧表も。
「一覧表を入れたのは、ただ資格を取れるというだけではなく、どの業務と資格が紐づくのかわかりやすくしたかったんです。よりこの会社で働くことがイメージできるようになったと思います」。
- 動画はこちら
大分太平洋鉱業 株式会社
2本目は津久見市の大分太平洋鉱業株式会社。
2006年創業、鉱山で石灰石の採掘から出荷、プラントの運営を担っています。
業務部 氏川 繁実さんにお話を伺いました。
「ビデオ制作にあたり、こちらからの注文は一切せず、100%お任せしました。それが結果的によかったと思います。例えばテロップを私たちが考えると専門的な用語を入れて難しいものになりがちです。学生が考えるとこうなるのかと新しい発見がありました」。
ビデオを見て驚いたことがあったそうです。
「インタビューを受けている社員の映像を見て、仕事に対してこんなアツい想いを持っているのかと驚きました。学生さんたちがうまく引き出してくれたんだと思います。社員にとっても自分の仕事のやりがいを考えるよい機会になりました。素晴らしいビデオができたのでこれからPRに積極的に使おうと思っています」。
求める人材についてお聞きしました。
「私たちは採掘で発破を行うのでなにより安全第一を重視しています。チームのコミュニケーションが不可欠です。そのため、協調性のある人材が欲しいです。
なかなか女性が少ない業界でしたが、今は他社に女性重機オペレーターもおります。ぜひ弊社でも女性にチャレンジしていただきたいと思います」。
制作担当は2年生の萩原匠海さんと木下広天さんです。
先輩が作ってくれた基礎があるので参考にしながら、自分たちで何ができるのかを考えながら作りました。
インタビューで素顔を引き出す秘訣も。
「初対面だとお互い堅かったのですが、2回3回と撮影をすると顔見知りになり、場が和んできました。 最初のインタビューからその日ごとに同じ内容でも質問の仕方を変えると、もっと詳しい話が聞けることに気がついたんです。なるべくリラックスして撮影できるように気をつけました。昼休みにバレーボールをしている楽しそうなところなど、仕事だけでなく素のみなさんがでるようにしました」。
- 動画はこちら
毎年ブラッシュアップ!
回を重ねるごとに、企業からの評価があがってきてるこのプロジェクト。学年の垣根を超えて作ることでチームワークや協調性が生まれています。
まさに企業がほしい人材がプロジェクトを通して育成されているのではないでしょうか。
来年もさらにパワーアップしたビデオを楽しみにしています!
最後に…昨年度までに制作されたリクルートビデオも力作ばかり!ぜひご覧ください。
平成30年度(2018年度)の動画はこちら!
- 仲道トーヨー 株式会社
- 社会福祉法人 庄内厚生館
- 三光建設工業 株式会社
- 株式会社 大谷商会
- 日本文理大学
- 株式会社 大和電業社
- 大分太平洋鉱業株式会社
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美味しいもの、猫、温泉、旅行が好きです。子供のころは久住の大自然の中で育ちました。福岡に住んだこともちょこっとあり。大分の行ってないところ&食べていないものを発掘中。