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おおいたをたのしむ

2019年08月30日

揺らぐ煌めきで、ほっと一息。

ゆらゆらと揺らぐ小さな灯り。日々忙しなく動き回る私たちに、ほっと一息の安らぎと穏やかな時間をくれるキャンドル。今回は大分市大道町にあるキャンドルアトリエ「煌めき堂」さんへお邪魔してきました。おしゃれなアトリエの扉を開けると、迎えてくれたのは柔らかなオーラをまとうキャンドル作家の土屋舞さん。キャンドル作りを始めたきっかけや、キャンドルにかける思いについて聞いてきました!

キャンドルアトリエ 煌めき堂

生活に寄り添う灯り

「“煌めく”って“輝く”とは違って、すごいピカピカはしてなくて、夜空の中で見えるか見えないかくらいの儚い光だと思っているんです。暗くなければ気づかないし、当たり前ではないもの。誰かの心にちょっと明かりが灯るくらいの、優しい光が届いたら良いなと、書きとめていた好きな言葉の中からつけました」。

誰かの心に寄り添うような灯を届けたい。そんな思いから名付けた「煌めき堂」

キャンドルアトリエ 煌めき堂

土屋さんが手がけるキャンドルは、可愛い、飾りたいだけではなく、ストーリーも重視しているそうで、小さく揺らぐ煌めきが迎えてくれるアトリエには「泡沫(うたかた)」「催涙雨」など、耳馴染みのない言葉がついた作品が並んでいました。

キャンドルアトリエ 煌めき堂

「言葉という形じゃないものを形にしてみると、自分なりの表現だったらどんな形になるんだろうと制作する作業がとても面白くて。それに「泡沫よかったよ」とか「泡沫を買いにきた」とか、普段聞きなれない言葉が日常の中に溶け込んでいたりするのも面白いんですよね」。

キャンドルアトリエ 煌めき堂

誰かがふと発した言葉や、風景、太陽の光など日常の様々なものにインスピレーションを受けて制作をしているという土屋さん。緩やかな時が流れるアトリエで、穏やかに制作作業をしているのかと思いきや、作業はとても過酷で、なんと1つを作り上げるのに、2〜3日かかることもあるのだとか!

キャンドルアトリエ 煌めき堂

それもそのはず、1個作っても灯し終えるまでをみてみないと芯の残り方がイメージと違うこともあるそうで。作って、100時間近く灯し終えてから、また作り直して。気の遠くなるような作業で丁寧に作られるキャンドルたち。だからこそ灯して眺める時間も大切にして欲しいと土屋さんは話します。

“灯す”という贅沢な時間

「ろうそくって無くても生活できるものだし、今はLEDとか便利なものが溢れている世の中で、こんな不便なものはそんなに求められないんじゃないかなとは思っていたんですけど。でも皆さん仕事だったり家事だったり、育児だったり、頑張りすぎちゃってるから。ろうそくを眺める時間だけっていうのは唯一贅沢な時間だと思うんですよ。その一息つくためのツールとして楽しんでもらえたら、私はキャンドルを作っている意味があるのかなと思っています」。

キャンドルアトリエ 煌めき堂 キャンドルアトリエ 煌めき堂

1日24時間。朝起きて仕事に出かけて、家事をして。育児をして。何もなくてもテレビを観たり、携帯を触ったり。何も考えず、一息をつく時間がなくなっている私たち。ゆっくり深呼吸をして休息をする時間をくれる土屋さんの灯りは、贈り物にも喜ばれているそうです。

大分で作り続けたい

元々はアパレル店員だったという土屋さん。販売員として東京や福岡で働いた頃、「もっと“自分を伝えられるもの”を届ける生活をしてみたい」と新しい道へ進むことを決め、地元の大分市へUターンしました。

「キャンドルは買ったりはしてたけど、そんなに興味があったわけじゃない。でも自分が好きなものを全部ノートに書き綴っていたら、それが全てキャンドルに当てはまると気づいたんです」。
導かれるように始めたキャンドル作り。周囲からは心配されることも多く、良かったのか悪かったのか悩んだ時期もあったそうですが、今は楽しくてしょうがない様子です。

キャンドルアトリエ 煌めき堂

「去年より今の方が楽しくて、どんどんキャンドルに惹かれているんです。そういうものに出会えたのはありがたいなと思っていますし、何より煌めき堂を知ってくださる皆さんがいるのが原動力ですね」。

キャンドルアトリエ 煌めき堂

キャンドルを作る楽しさや自分が作った明かりの面白さに魅了された土屋さん。これからも大分を拠点に全国へキャンドルを届けていきたいと話してくれました。

キャンドルアトリエ 煌めき堂

「都会からしたら不便なものはたくさんあるかもしれないですけど、大分には興味のある作家さんや、魅力的な方がたくさんいて。自然もあるし、食も美味しい。この歳になって大分って贅沢な場所なんじゃないかなと思えるようになりました。いろんな人に刺激を受けながら新しい何かを生み出して、多くの人へ届けたいですね」。

キャンドルアトリエ 煌めき堂

今年の秋には東京で展示も行う予定の「煌めき堂」。大分で生まれた小さな灯りは、多くの人の心に煌めきを与えてくれるはずです。

キャンドルアトリエ 煌めき堂
〒870-0822 大分県大分市大道町2丁目4−4
050-5583-7087

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WRITER

  • TAGARI
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    大分市出身。見たがり・聞きたがり・知りたがりの“たがり”精神で活動する、好奇心旺盛なライター&宅地建物取引士。不動産会社、出版社に勤めたのち、竹田市地域おこし協力隊として移住者支援を担当。久住の山々と星空が好き。だけど関あじはもっと好き。

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