おおいたをたのしむ
2024年09月13日
大学生が運営する“竹田カフェ”ってどんなカフェ?
-世界初、あなたをコーヒーにしてみた-
竹田市にある、その名も「竹田カフェ」。
スペシャルティーコーヒー専門店のカフェです。
おしゃれな店内は広々、くつろぎ空間でコーヒーのいい香りが♡ 実はこのカフェ、大学生が主体となり運営しているカフェなので週末のみの営業とのこと。その実態に迫るべく、おじゃましました!
「竹田カフェ」のはじまり
お話を伺ったのは、代表の中岡 風斗さん。
「竹田カフェ」をオープンさせたのは2022年の10月。中岡さんが大学2年生の頃でした。現在は大学を卒業し、建設会社で働きながら「竹田カフェ」を運営しています。
代表の中岡さん
起業のきっかけとなったのは大学に入ってから始めたカフェでのアルバイトだそう。
「カフェで働くうちにコーヒーが好きになって、家でも自分で淹れるようになったんです」。
コーヒーの世界にどっぷりハマった中岡さんは、いつかは自分のカフェを持ちたいという夢を持つように。
大分県内のカフェやコーヒー屋に通い、豆のことや焙煎に関することなどを教えてもらいながら独学で勉強を重ねる日々。
「コーヒーをブラックで飲むことが苦手だった友達が、僕の淹れたコーヒーで初めて美味しいと感じたと言ってくれた時は何より嬉しかったですね」。
そんな経験から、自分のコーヒーをもっとたくさんの人に飲んでもらいたいという想いが加速したと当時を振り返ります。
ゼロからのスタート
そんな中岡さんに転機が訪れたのは大学2年生の頃。現在も在籍している学生団体「WADAIKU」の代表の元に、竹田市内の空き店舗の話が舞い込んだことが大きなきっかけとなりました。
「もう1人のメンバーは学習塾、僕はカフェをオープンしたいという夢を持っていました。その両方が入れる店舗があるということで、決断に至りました」。
ただ決断はしたものの、会社でもなければ実績、収入もない学生だったことから、自己資金でのスタート。とにかく初めはひたすらコーヒー販売をしながら、その売り上げを機材投資に回す日々。その頃はまだ店内の内装も、装飾なしの状態でした。
オープン当初の店内
その後、徐々に口コミやSNSで広がり始めた「竹田カフェ」。元々、家具屋の倉庫だった店舗の内装は自分たちで一から行い、材料は大学の研究室で不要となった木材などを譲ってもらったといいます。
「内装などの詳しい知識はなかったのですが、みんなで調べながら壁紙を貼ったりして、楽しみながら作っていきました。コストを抑える工夫は必要でしたが、苦労したという感覚ではなく、何事も楽しく取り組めましたね」。
現在の店内
誰かの“3番目”に落ち着ける場所へ
こうして完成した「竹田カフェ」。中岡さんのほか、大学生と大学院生のスタッフが全員バリスタであり、週末だけの営業を続けています。ショップコンセプトは、コーヒーがあまり得意ではない人にも飲みやすいコーヒーを提供すること。そしてコーヒーを好きになってもらうこと。自身もブラックで飲むことが得意ではなかったという中岡さんならではの想いです。そのための豆選びや焙煎の方法は、一番工夫している点だといいます。
店名と一緒に書かれている”3RD PLACE“という文字。元の店舗に書かれていた文字だといいますが、そこに意味を持たせたいと思った中岡さん。
「1stは、家や自分に一番近い場所で、2ndは学校や職場。3rdは、それに次ぐ自分が一番落ち着ける場所でありたいなと。例えば、お気に入りのカフェや図書館。皆さんにとって3番目に落ち着ける場所が、ここでありたいと思っています」。
“コーヒー診断”ってなあに?
コーヒーをもっとたくさんの人に愛してほしいという想いを伝えていくため、ここには面白いエンターテイメントが。その名も「コーヒー診断」!
まずは性格診断からスタート。スマホのアプリでいくつかの質問に答えていくと、診断結果が。その結果から、その人がコーヒーだったらどんな味なのかと性格をコーヒーに例えるというもの。
「この診断は“あなたがコーヒーだったらこんな味です!”となるので、お客様の好き嫌いは関係ないんですね(笑)。診断の後に、その場でブレンドして一杯のコーヒーになります。コーヒーが苦手な人に少しでも楽しんでもらって、コーヒーを好きになる入り口になれば嬉しいなと思っています」と中岡さん。ブレンドされた豆は購入もできるので、話題性の一つとして、“私の豆だよ”と友達にプレゼントするのもおもしろいかも。
フードやスイーツも♡
コーヒーだけではなく、フラッペやスムージーのような味わいのシャンゼリゼシリーズやフード、スイーツも充実!
中でも季節限定のシャンゼリゼは、季節の果物と果汁100%のジュースを使用した一杯が楽しめるので要チェック。他にも色んな種類があるので、その日の気分でオーダーしてみよう。
自家製ケーキなどのスイーツ類もコーヒーに合うようつくられています。昔から得意だったという中岡さんのお手製スイーツをぜひ味わってみてください。
キーマカレーやホットサンドなどのフードメニューもあるので、ランチや小腹の空いたおやつタイムにもピッタリ♪
大分で1番のカフェを目指して
大学入学時に自分のカフェを持ちたいと願った中岡さんの夢。想定外に早く叶ったことに感謝したいと笑顔を見せますが、そこに満足せずに更なる夢を描いています。
「まずは、大分で一番のカフェになること。それが僕たちの今の目標です。個人的には、いつかは自分の会社を作ることを目指しています。それが今の僕のバイタリティーです!」。
夢を叶えるためには、やりたいと思ったことを後回しにせず、妥協せずに挑戦すること。そうすれば自ずと道は開かれると話す中岡さん。
若きパワーがカタチとなった「竹田カフェ」。
皆さんも週末は竹田にふらり、足を運んでみてはいかが?
- 竹田カフェ
WRITER
- 塩月 なつみ記事一覧
かぼすポン酢をこよなく愛する生粋の大分女。美味しいものが大好きで、おなかがすくと途端に不機嫌になります。大分トリニータを中心に、企業や観光、飲食などオールジャンルで取材撮影中!