おおいたではたらく
2023年01月13日
誰もが安心して働ける環境づくり
社会福祉法人シンフォニー理事長
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- 業種
- 福祉事業(障害福祉サービス、地域生活支援事業など)
平成10年に創立し、「安心を創る」という理念のもと、障がいがある方の就労支援やデイサービスなどの様々な福祉事業を展開する社会福祉法人。障がいのある方たちが「まちで働く・まちで暮らす」ためにきめ細やかなサービスを提供しています。
理事長インタビュー
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- 企業名
- 社会福祉法人シンフォニー
- お名前
- 村上 和子(ムラカミ カズコ)
- 役職
- 理事長
障がいのある方が安心して働き、暮らせるように
私たち社会福祉法人シンフォニーは、障がいのある方たちが「地域の中ではたらく場をつくりたい」という想いのもと始まりました。最初は森町の小さなログハウスのお店で雑貨や小物を販売することから始め、そこからケーキ屋、コンパルホールの喫茶店と障がい者の方の働く場を広げていきました。今では就労だけでなく暮らしの支援、デイサービスなど含めた多くの事業所を展開するまでになりました。
私たちの理念は「安心を創る」。たとえ障がいがあっても、街で働き、街で暮らすための安心を創りたいという想いは、設立から今でも変わることはありません。利用者さんのための本当のサービスとは何かを考え、全てをやってあげるような目の前だけの支援ではなく、「自分でできることを増やしていく」というその方の将来を見据えたサービスを届けたいと思っています。
常に職員の声を聞き、ともに成長する
また職員に対する想いも同じです。みんなが本当に安心して働ける場所であるために、いつも職員の声に耳を傾け意見を聞いています。職員は私のことを「理事長」ではなく「村上さん」と呼ぶのですが、それも対等な目線にいるからこそと思っています。職員たちの不安や不満が起こった時でも、その意見を集められるような仕組みを作り、誰もが意見を出せるような職場づくりを心がけています。
コロナの影響で人手不足など大変なことも多くありましたが、家庭を持つ職員も多い中、本当に必要なのは何なのかと考え、思い至ったのは”時間”を作ることでした。職員全員の就労時間を1時間短縮し、ワークライフバランスを整える決断をしました。最初は職員から「そんなことをして大丈夫ですか?」と心配の声もありましたが、結果として皆の協力でうまく職場がまわっています。しっかりとオンとオフの切り替えができることが、元気に楽しく働くことに繋がっているのではないでしょうか。
今日まで事業を展開し続けられている理由は”職員の成長”にあります。利用者さんやその家族、行政のおかげで各所のリーダーや職員が成長して良いチームとなり、シンフォニーを支えているのだと感謝の気持ちでいっぱいです。今後も、職員の声を聞きながら全員で一丸となり、障がいを持つ方たちにとって最善策や新たな提案、問題の改善に努めていきたいと思っています。
求める人材像
今、少しでも福祉の世界に興味のあるみなさんの中には、これまで学んできたことが福祉に関係ないからと迷っている方もいるかもしれません。ですが皆さんが学んできたことは、どんなことでも働く中でいつか必ず役に立つ時が来ると思いますし、福祉の世界には異業種の方の力が必要だとも感じています。その方が今よりもっと良いものができるだろうとも思いますし、利用者さんの求めているものを様々な視点からキャッチできるようになるはずです。
福祉事業所で働きたいと思っている方に求めるのは、学ぶことで自分が成長していく機会を一生持ち続ける”向上心”だと私は思っています。
学生さんへのメッセージ
私は元々学校の教員で、福祉のことは何も分かりませんでした。ですが、働きながら大分大学の大学院に通い、色々な方法で学びながら資格を取得して今日があります。特に今は、昔よりも働きながら学べるシステムが沢山あるので、興味のある方は資格を持っていなくても一度福祉の門を叩いてほしいと思います。
これまでもシンフォニーでは、働きながら福祉だけではなく調理師や看護師などの資格を取得し、その世界に進んだ職員もいます。彼らには必ずしもシンフォニーだけに留まるのではなく、大分や日本のどこかで障がい者の方たちの支援に、どんな形でもいいので携わってもらえたらと願っています。それが日本中で福祉に関わる人たちの向上に繋がるのではないでしょうか。
向上心のある皆さんと一緒に働けるのを楽しみにしています!
- 企業データ
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社会福祉法人シンフォニー
WRITER
- 塩月 なつみ記事一覧
かぼすポン酢をこよなく愛する生粋の大分女。美味しいものが大好きで、おなかがすくと途端に不機嫌になります。大分トリニータを中心に、企業や観光、飲食などオールジャンルで取材撮影中!