おおいたではたらく
2016年09月30日
大分キヤノン株式会社代表取締役社長
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- 業種
- 電気機器
キヤノンといえば、日本を代表するカメラメーカー。そして、大分県民には、特に馴染みのある企業です。というのも大分県には、大分キヤノン(大分市、国東市)・大分キヤノンマテリアル(杵築市、大分市)・日田キヤノンマテリアル(日田市)と、事業所が5か所もあり、働いている友人がいたり、家族がいたりするからでしょう。1982年の大分キヤノン設立から34年。大分にしっかりと根付いた同社を訪ねました。
社長インタビュー
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- 企業名
- 大分キヤノン株式会社
- お名前
- 増子 律夫(マシコ リツオ)
- 役職
- 代表取締役社長
大分キヤノンが誕生して34年。今でも『カメラを組み立てるだけの工場』そんなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?
カメラが軸というのは変わりませんが、現在の大分キヤノンは、すべての技術分野の方が働けるといっても過言ではありません。電気・電子、機械、化学、情報通信技術などなど、この会社に活躍できない分野は無いと言えるほど多岐に渡る仕事があります。それは、組立工程の自動化や生産装置及びキーパーツの内製化などによって外部委託を最小限に抑え、あらゆる技術を創造することで、かつての労働集約型から知識集約型への移行が進んでいるからです。
しかしながら、どうしても「デジタルカメラの市場はシュリンク(縮小)しているのでは?」と不安に感じる方もいるかと思いますが、フィルムカメラからデジタルカメラ、スマートフォンへ世の中の変化とともにカメラも変化を遂げており、写真文化はしっかりと伸びています。
そうした状況の中、最先端のものづくり企業として、大切なのが人材の確保です。技術を専門的に学んだ方だけが活躍できる会社だと誤解を与えてしまうかもしれませんが、決してそんなことはありません。就職してから学ぶことの方が遙かに多く重要だったりします。ですから、弊社では教育体制の充実に常に取り組んでいます。研修センターでは126にも及ぶ講座を準備。高卒者は、3ヶ月単位で各部門を巡り、1年かけて適性を見極めて配属先を決定します。その後、さらに1年間、専門のセンターで教育を行います。将来の貢献度を考えれば、2、3年の投資は惜しくありません。また、数年働いた後に、本人の適性や希望で異動できる社内公募も取り入れており、2014年以降、この制度で異動した社員は総勢82名にのぼります。
我々キヤノンの企業理念は『共生』です。グローバル企業ですが、日本企業としての伝統を持っています。雇用、給与、家庭、社会それぞれを守り進化、創造していく。企業はそうでなくてはなりません。安心して働ける一例として、弊社は住宅ローンを組める会社です。20代で家庭を持ち、マイホームを建てる社員も多くいます。社員が優秀な人材に育ち、会社の発展に力を発揮し続けてもらうことで、社員の安定した生活や雇用を守っています。
学校で優秀だった人が必ずしも良い人材だとは思っていません。会社に入ってから学んでくれたらいい。つまり、学ぶ気持ちのある方が良い人材だといえます。職場は戦場です。働く覚悟を持っていただきたい。洞察力やコミュニケーション能力が大事ですね。自己実現欲、向上欲を持った学生に来て欲しい。それを満たすだけの仕事があるのは保障します。勉強も大事ですが、学生生活を通じて豊かな人間性を育んでもらいたいと思います。
- 企業データ
大分キヤノン株式会社
WRITER
- 嶋山 哲史記事一覧
上京する仲間を見送り、彼らより充実した仕事、暮らしをココ(大分)で叶えると誓った20代。寝る間も惜しんで働き、遊んだ20代。下積み活きてきた30代。あっという間に40代。一所懸命生きていると自ずと自分の道が見えてくる…? しんけん働こう。