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おおいたをたのしむ

2025年12月12日

毎日の食卓をもっと豊かに。変わらぬ醤油造りを伝え続ける フジヨシ醤油株式会社

大分県民を中心に根強いファンを持つお醤油といえば、そう“カトレア醤油”!
九州特有の甘く、深い味わいを持つカトレア醤油。愛用しているという方も多いのではないでしょうか?

毎日の食卓をもっと豊かに。変わらぬ醤油造りを伝え続ける フジヨシ醤油株式会社

今回は、カトレア醤油をはじめ、カボス醤油や味噌、ドレッシングなど様々な発酵製品を手掛ける「フジヨシ醤油」さんを訪ねました。創業から長く受け継がれる製法や味、変わらない販売方法_。そこには、伝統を受け継ぎながらも、新たなチャレンジに挑み続ける様々なストーリーがありました。

創業から変わらないお客様を大切にする心

「フジヨシ醤油株式会社」の創業は1948年(昭和23年)。
初代代表の亀吉さんは戦前、お米屋を営んでいましたが配給制などの影響もあり、またお客様からの依頼もあったことから、戦後から醤油や味噌の製造を開始。

毎日の食卓をもっと豊かに。変わらぬ醤油造りを伝え続ける フジヨシ醤油株式会社

家族みんなで事業に取り組みたいという亀吉さんの考えのもと、小さな醤油蔵の中で、手作業で作り続けては一軒一軒お客様に届けていたといいます。
そのスタイルは77年経った今も変わらず、継承されていると話すのは4代目となる首藤 大比古ひろひこさん。

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「基本的には卸しを行わず、注文を受けた商品をご家庭にお届けするスタイルは今も変わりません。家庭に出向き注文を受ける、いわゆるサザエさんの三河屋さんのようなイメージですね(笑)。今は時代背景もあり、公式オンラインショップなど販路は広げていますが、根幹にあるのはお客様と直接触れ合える販売スタイル。長く愛して下さる既存のお客様を大切にする気持ちは、今も昔も変わらないですね」。

毎日の食卓をもっと豊かに。変わらぬ醤油造りを伝え続ける フジヨシ醤油株式会社

フジヨシ醤油のモットーは、「美味しく、安全な商品を、心をこめてお届けし、買って喜ばれる」。
家庭の味をもっと美味しくしたいというお客様の声から生まれたカトレア醤油に代表されるように、家庭で使っていただくお客様の存在こそが強みになっていると首藤さんは笑顔をみせます。
このような背景から、コロナ禍で多くの飲食店などで動きが止まった中でも、売り上げが大きく変動することはなかったといいます。お客様一人ひとりを大切にしてきた歴史と、家庭の味を守る商品づくりがフジヨシ醤油の歴史を支えています。

丁寧に一つひとつ、手づくりで生まれる美味しさ

毎日の食卓をもっと豊かに。変わらぬ醤油造りを伝え続ける フジヨシ醤油株式会社

フジヨシ醤油の味が多くの人に愛される理由は、ほとんどの工程が手作りであること。
原料の処理から麹、もろみを作る工程や米麹の手入れなどは昔から変わらず丁寧に手作りで行っています。またカトレア醤油と二枚看板である「カボス醤油」も、皮剥きから搾汁まで手作業で行うというこだわりが。
「臼杵の契約農家さんに毎朝1トンほど受け取りに行き、みんなで作業します。搾汁まで手作業でする企業はあまりないかもしれませんね。私たちの手掛ける商品は基本的に自社製造で、外注はほぼしないんですよ」。

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心を込め下処理されたカボスと本醸造醤油、出汁を合わせた香り高く上品なポン酢醤油は実はカトレア醤油よりも歴史が長いのだそう。お客様とのふれあいや会話を大切にする中で、カボス醤油もまた取引先の料理人の方からの声で生まれたといいます。
「配達先のお客様の声が何よりも大切ですし、その声が多くの商品開発に活きています。この先もずっと、お客様と一対一でつながれる私たちでありたいと思っています」。

毎日の食卓をもっと豊かに。変わらぬ醤油造りを伝え続ける フジヨシ醤油株式会社

フジヨシ醤油の美味しい食べ方

お醤油といえばまず、お刺身を浮かべる方も多いと思いますが、フジヨシ醤油を代表するカトレア醤油を最初に味わうには“卵かけご飯”がベストだと首藤さん。

毎日の食卓をもっと豊かに。変わらぬ醤油造りを伝え続ける フジヨシ醤油株式会社

「お刺身は県外の方も含めて好みが大きく分かれるので、最初は卵かけご飯がオススメです。あとは冷奴も合うと思います。大分の郷土料理“りゅうきゅう”も美味しいですね」。

毎日の食卓をもっと豊かに。変わらぬ醤油造りを伝え続ける フジヨシ醤油株式会社

また家庭の味をワンランクアップさせるのは、丼もので試してほしいのだとか。
「親子丼などの丼ものや、肉じゃがなどはカトレア醤油にして格段に美味しくなったという声が多くあります。ぜひお試し下さい!」

歴史を守りながら、新たなフジヨシ醤油へ

毎日の食卓をもっと豊かに。変わらぬ醤油造りを伝え続ける フジヨシ醤油株式会社

創業から77年目。目指すは100年企業であると首藤さん。
時代背景が目覚ましく変化する中であっても、地域の人々に愛される味を守り続けながら、新たなチャレンジもしてきたいと話します。

「私たちは基本的には店舗での販売を主軸としていますが、新たな試みとして、近々別府の高架下に新たなテナントをオープン予定です。より多くの大分県民の方はもちろん県外、海外の方にも広く知っていただければと思っています」。
これまで大きな広告を打たず、お客様の口コミで私たちの商品を大きくしていただき有り難いと話す首藤さん。初の新店舗オープンはフジヨシ醤油にとって大きな挑戦になると前を向きます。

毎日の食卓をもっと豊かに。変わらぬ醤油造りを伝え続ける フジヨシ醤油株式会社

長く続く歴史を変わらずに守り続けることは簡単なようで1番難しいもの。先代や工場長の持つ技術や感覚をしっかりと受け継ぎ、自分たちのベースを守りながらチャレンジに挑んでいくフジヨシ醤油。この先も社是に掲げる「誠実・安全・報恩・感謝」を胸に、目の前のお客様のため心を込めた製造、販売を伝え続けていくことでしょう。

フジヨシ醤油株式会社
〒874-0930 大分県別府市光町9番9号
TEL:0977-21-1006
FAX:0977-27-0556
WEB:https://www.f244.com
Instagram:https://www.instagram.com/katorea_fujiyoshishoyu/

WRITER

  • 塩月 なつみ
  • 塩月 なつみ記事一覧

    かぼすポン酢をこよなく愛する生粋の大分女。美味しいものが大好きで、おなかがすくと途端に不機嫌になります。大分トリニータを中心に、企業や観光、飲食などオールジャンルで取材撮影中!

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