おおいたではたらく
2023年06月23日
明日、今日よりいいご飯を食べよう。
有限会社エイコー印刷代表取締役社長
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- 業種
- 印刷業
https://www.eiko-printing.co.jp
1977年に糸付き下げ札の製造会社として創業し、のちに現在のシール・ステッカーの専門印刷会社に転身。40年以上の歴史の中で築いてきた印刷の知見と技術力を活かし、食品や酒類、化粧品、精密機械など、全国のあらゆる業種のニーズに応える高品質なシールをつくり上げている企業です。
社長インタビュー
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- 企業名
- 有限会社エイコー印刷
- お名前
- 安部 秀徳(アベ ヒデノリ)
- 役職
- 代表取締役社長
エイコー印刷は、衣料品の値札となる「糸付き下げ札」を製造する工場として創業し、ほどなくしてシール・ステッカー専門の印刷会社に転身しました。当時県内ではシール製造の企業は少なかったこともあり、着実な成長を続けてきました。現在では全国のお客さまとのお取引があります。お客さまは印刷会社やデザイナーなどの同業他社がほとんどで、多くの案件が製造特化型です。高い技術力で多種多様なお悩みに寄り添い、様々なシールの製造を行っています。
国際的な品質基準をクリアし続けてきたものづくり
当社の強みは、営業部・製造部・検査部の3部門で、社員23名の少数精鋭のスペシャリストが培った技術力や開発力、設備力、営業力を余すことなく発揮し、製品を手掛けていることです。
設備面では、シールのオフセット印刷(※1)機を約20年前にいち早く取り入れました。全国的にも珍しく、九州では一番に導入していたこともあり、世界的に有名なテーマパーク内で販売されるシールやステッカーなども製造しました。国際的にも非常に厳しいと言われる品質基準をクリアし続けるものづくりを行っています。
現在は印刷機を19台保有しており、製造部のスタッフそれぞれが複数台を担当して稼働しています。そのうちの5台は、全国でも3パーセントほどしか流通していない「オフセット間欠輪転機」という印刷機を設置。当社のオフセット印刷は、0.001ミリ単位の精密な見当精度でデザインや色合いを再現するなど、機械設備の性能を使いこなし、そのこだわりと技術力によって多方面のお客さまから高い評価をいただけていると自負しています。
※1 オフセット印刷…写真や色などの再現性に優れ、品質が重視される印刷物を大量に印刷する場合に適する印刷方法。
シール印刷のほとんどのものがオーダーメードでつくられているということを知らない方も多いかもしれません。シールやステッカーは、使う用途や機能、ジャンルもそれぞれで、形やサイズ、ロット、接着の強度も異なり、ご依頼いただく仕事の数だけ製品は無限にあります。難しいご相談も、当社が蓄積してきたシール印刷における「原理原則」と「経験」といった多くの引き出しの中から技術を掛け合わせて、ご希望に沿った完成形に導いていきます。どのセクションの社員も、いわば研究開発者のような存在です。固定概念にとらわれない柔軟な思考が開発力にもつながっています。
また一つひとつの仕事によって、私たちの知識や技術もアップデートされ、さらに高品質な製品のご提案に結び付けることができます。
残業は基本ゼロ!完全定時内就労
当社の近年の月平均の残業時間は、一人あたり約0.5時間です。定時内でいかに効率良く高品質の製品をつくるのかを大切にしています。そうすることで社員全員の仕事への集中力が高まり、無駄のない仕事ができますし、何よりも社員がプライベートの時間を十分に確保することで、毎日の暮らしや仕事にもメリハリをつけることができています。
ミッションは「明日、今日よりいいご飯を食べよう」
私から社員に掲げているミッションがあります。それは「明日、今日よりいいご飯を食べよう」という目標です。いい仕事をすれば、今日よりも明日、明日よりもあさってと、おいしい食事やお酒を味わうことができます。会社の業績を右肩上がりにするという経営的な考えではなく、社員の生活に直結する幸福度を高め、精神的な安全を保障したいという思いから、このミッションを掲げ、社員一丸となって日々業務に励んでいます。社員のため、そして社員の家族のために全員が高いパフォーマンスを仕事で出し切ってもらえたら嬉しいです。
学生のうちは「No」と言わないこと
人は、自分がやりたいことだけに一生懸命になってしまいがちですが、学生のうちは誘ってもらったことに対して「No」と言わず、できるだけ「Yes」で引き受けて挑戦してみてください。私自身も学生時代の学びがどこで役立つのかわかりませんでしたが、飛び込みで大手企業にインターンを直談判して採用してもらったことや、ゼミで取り組んだインターネットコミュニティーの実証実験の実績が現在の人脈の原点になるなど、今となってはたくさんの分野でその経験が生きてきていると実感しています。飲み会やボランティア活動、苦手な勉強、やったことのないスポーツのサークルなど、断るのはチャンスを捨てるも同然のこと。動いたことには必ず「学び」があります。学生の自由な時間を使い尽くして、声をかけてもらえることのすべてに関わる気持ちで。誰からも誘ってもらえない人は、私が誘いますので、ぜひ声をかけてください。
「相性の良さ」が採用条件の重要項目
面接では、ずばり「相性の良さ」を重視しています。いかに効率よく仕事を進めて定時で帰るか、複数の担当を受け持ってみたいと思えるか、やったことがない新しいことに臨む気持ちがあるかなど、「当社の文化が合うかどうか」に尽きます。
会社説明会では、ものづくりに対する思いや印刷業界の現状、可能性など、私が直接学生の皆さんとしっかりと時間をかけて話をして、本音でぶつかります。採用する側の責任として学生さんの人生とミスマッチがないように、そして当社にとって必要だと思える人材と出会う大事な時間にするためです。相性の良さを知るためにも、お互いのことを深く理解することができる場にしたいと思っています。
ここだけの話ですが、実は私は手先が不器用で、美術の成績はいまいちでした(笑)。私ができないことがあっても、私の発するマインドを授けて、23名の社員全員の能力で支え合い、自信を持って製品を生み出すことができるものづくり集団が、エイコー印刷です。探求心を忘れることなく常に進化しながら、お客さまにとっても最高品質の製品をつくることが私たちの役目だと思っています。
- 企業データ
有限会社エイコー印刷
WRITER
- 牧 亜希子記事一覧
planner/writer。特に大分県の観光情報が得意な自称「勝手に大分県の魅力案内人」。友人からのリクエストで旅行プランを立て、アテンドすることも。 特技/取材や撮影に行くことが多いにもかかわらず、「超」が付くほどの雨女。私の行き先ではかなりの確率で降らせます。取材先の皆様、ご了承くださいませ。