
おおいたをたのしむ
2025年09月26日
歴史をもっと身近に。 宇佐神宮御鎮座1300年記念イベントを楽しもう!

大分県民にとって縁の深い「宇佐神宮」。ここに来るだけで澄んだ空気を感じて、気持ちがスーッとする方も多いのではないでしょうか?
宇佐神宮は宇佐の歴史・文化のみならず、まちづくりや観光等の様々な要素における中心的存在であり、私たちの心のよりどころとして欠かすことの出来ない存在ですよね。

宇佐神宮は全国に4万社以上ある八幡社の総本宮であり、神と仏を一体的に信仰する神仏習合文化の発祥の地。その始まりは奈良時代よりも前にさかのぼります。現在の場所に社殿を建て、八幡大神を祀ったのは神亀2年(725年)。今年、令和7年には八幡大神の御鎮座から1300年の節目を迎えました。この記念すべき年に、神が育んできた宇佐の地を訪れ、その歴史の背景を感じてみませんか?
名人戦の舞台に。藤井聡太名人も参拝
そんな宇佐神宮御鎮座1300年を記念して、宇佐神宮やその周辺では様々なイベントや行事が行われています。5月には「第83期名人戦七番勝負 第4局宇佐神宮対局」が行われ、藤井聡太名人と永瀬拓矢九段が訪れたことでも大きな話題となりました。名人戦の始まりは昭和10年。将棋界にある8つのタイトル戦の中で、最も歴史が長いことを皆さんはご存知ですか?
その対局場となった「勅使斎館」は、今年予定される10年に一度の「勅祭」において天皇陛下のお使いである「勅使」が祭典斎行のため参籠を行う場所。その趣深い雰囲気は、緊張感漂う1戦に相応しい空気感を演出したのではないでしょうか。

また対局中に注目を集めた“勝負めし”では、宇佐市内の様々な飲食店のグルメがずらり。宇佐や大分の美味しいものが全国から注目され、県民としてはとても誇らしい一幕でした♡


藤井聡太名人が頼んだどらやき㊉みならいの「ゆずクリームどらやき」。九州クリームチーズと大分県産ゆずを使用しています。

永瀬拓矢九段がなんと4回も頼んだ苺の丘の「いちごモンスター」。大分県産ベリーツをたっぷり使用しています。
千年の神秘を身にまとう_巫女体験

7月に行われた巫女体験には県内外から9名の方が参加。神社の本殿は、神様が鎮まる最も神聖な場所で一般的には神社の一番奥にあり、通常の参拝者は入ることも許されませんがこの体験では神に仕える巫女となることで、特別に本殿の参拝ができました。

参加者はまず神聖な巫女装束に着替え、手水舎で手・口を洗い清め、境内を散策し神宮について学び、宇佐神宮での参拝作法や玉串奉奠(ほうてん)の方法などの指導を受けました。当日は巫女の大切な仕事の一つである、神楽舞の体験だけでなく、本殿での正式参拝や神楽奉納に参列。日本の伝統文化に触れる貴重な時間を過ごしました。実際の巫女の所作を体験するプログラムに参加者からは「普段はできない貴重な体験ができた」などのコメントが寄せられました。確かにこれは価値ありの体験イベントです!
御鎮座1300年を祝うイベントが満載!
年末まで様々な行事やイベントが満載の宇佐神宮。
今回、お話を聞いたのは広報担当の山本宗龍さん。
「1300年という節目を迎えて、10月には勅祭も行われ今年はとてもおめでたい年となります。このような奉祝する記念のイベントは今年いっぱいまで行われますので、ぜひこの機会に宇佐神宮に足を運んでいただいて皆さんと一緒にお祝いできたらと思っています」。


今年行われる行事の中で山本さんが1番注目してほしいというのが、この勅祭。これは10年に1度、天皇が勅使を神社に参向させ、天皇からのお供え物(幣帛)を奉献する宇佐神宮最大の重儀です。天皇陛下の御使いである勅使が御参向され、陛下よりお供え物である幣帛を奉る10年に一度の最重儀「臨時奉幣祭(勅祭)」が、古式に則り斎行されるそうです。勅使が御参向になる「勅祭社」は全国に16社あり、宇佐神宮はその1社。(福岡は香椎宮で九州では2社のみ)これは見逃せない貴重な機会ですね、足を運べる方はぜひ行ってみて下さい!
「勅祭奉祝行事」
10月4日(土)~6日(月)

提供「宇佐神宮」
勅祭の期間は臨時奉幣祭斎行を祝し、小笠原・武田両流の流鏑馬神事や奉祝花火なども予定しています。
10月4日(土)には小笠原・武田両流による流鏑馬神事が行われますが、「違う流派が合同に行うことは極めて珍しいこと。レアな流鏑馬神事を見ることができますよ!」と山本さん。
10月5日(日)には勅使御奉迎の奉祝花火や提灯行列が行われ、当日は奉納行事や野点(お茶席)などの神賑が催されるなど、境内は各奉祝行事で賑わいます。

また勅使がお渡りになる「呉橋」が、5日・6日の両日に一般開放されるのでこの機会をお見逃しなく♫

また11月以降も、EXILEのメンバーでありダンサーのÜSAさんがダンス奉納する「ÜSAミット×ごちふるマルシェ」や、天台宗・真言宗神仏習合発祥の地「世界平安の祈り」、毎年行われている「第9回 宇佐神宮マラソン」など見逃せないイベントが続きます。

「1300年と聞いて、どれくらいのスケールなのかピンとこない学生さんもいるかもしれませんね。奈良時代のはじめには宇佐神宮があって、当時と変わらぬ神様が今でもこの地にいるんです。
この歴史はこの先もずっと続いていきます。皆さんは今、その歴史の中で生きているということを忘れずにいただければと思います」と山本さん。
普段は経験できない貴重なイベントが今年の宇佐神宮にはあります。みなさんもぜひこの機会に歴史や文化に触れて、その背景を感じてみてはいかがでしょうか。

おおいたよりみちスタンプラリー

宇佐神宮への訪問をきっかけに、大分での観光をさらに楽しんでいただけるよう、9月1日〜11月30日まで「おおいたよりみちスタンプラリー」を開催中です!
大分県内のスタンプラリースポットを巡り、スマートフォンのGPS機能でスタンプを集めると抽選で大分の特産品等が当たるキャンペーンです♫
県内全エリアにスポットはあるので、この機会にぜひご参加くださいね。
https://yorimichi.visit-oita.jp
- 宇佐神宮御鎮座1300年
- おおいたよりみちスタンプラリー
WRITER
- 塩月 なつみ記事一覧
かぼすポン酢をこよなく愛する生粋の大分女。美味しいものが大好きで、おなかがすくと途端に不機嫌になります。大分トリニータを中心に、企業や観光、飲食などオールジャンルで取材撮影中!
「第258回臨時奉幣祭(勅祭)」
10月6日(月)