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おおいたをたのしむ

2018年02月16日

世界をつなぐ DRUM TAO vol.1

大分県竹田市久住町にあるTAOの里を本拠地に活動している「日本エンターテイメント集団 DRUM TAO」
今や国内のみならず海外でも活動の場を広げ、世界24カ国・500都市・観客動員数700万人突破と世界中にファンの輪が拡大中!

DRUM TAO
世界に類のない圧倒的な音表現をもつ「和太鼓」で、世界に通用するエンターテイメントショーを作る!という夢を掲げ、1993年 愛知県にて結成。1995年に大分県竹田市久住町に移転。
2004年より海外進出。 2016年にはオフ・ブロードウェイ進出を成功させ 「TAOは日本を世界に売り込む顔になる」とNY・Newsweek誌にて評される。 2019年ラグビーW杯、開催都市オフィシャルサポーターに任命される。

DRUM TAO

みなさんはTAOの演奏を見たことがありますか?
大分にいればライブの他にお正月恒例のパークプレイスでの野外ライブもあったりと、見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。
私は先日ライブを見に行ってきました。

DRUM TAO

パワーみなぎるエネルギッシュな和太鼓の演奏エレキギターのようなロックな疾走感を感じる三味線心に染み入る繊細な笛&琴による全てが調和した和楽器の美しいサウンド。演奏しながらの緻密なフォーメーションの遷移。背景にはグラフィカルなプロジェクションマッピング。 縦横無尽なバック転などのダイナミックなアクロバット。 途中ちょっとコミカルな演出でみんな笑ってほっこり。その後に怒涛のドラミングでまた再び圧倒されるという緩急ついた演出。 「わあ!」とか「すごい!!」と思わず声が出るほど夢中に!会場全体がひとつの輪になって約110分の公演はあっという間に終わりました・・・!

DRUM TAO DRUM TAO

世界が夢中になるエンターテイメントがどうやって創り出されているのか、TAOの里にいってまいりました!
まずお話を伺ったのは藤高 郁夫(フジタカ イクオ)さん。代表取締役社長であり演出家です。

営業から演出の道へ。

DRUM TAO 藤高 郁夫代表

もともとは地元の熊本で太鼓とは無縁の地元デパートの営業職などをしていました。
あるとき友人から名古屋の和太鼓集団を手伝わないかと誘われて。最初は太鼓???という感じだったんですけど、実際に見たら「素晴らしい!」と非常に感動しました。
それから営業を手伝っていたんですが、当時の振り付けの先生が辞めることになり私が振り付けをすることになりました。

感動を共有することの大切さ。

自分が演出するなら今までと変えてみようと、思い切ってメンバー全員を連れてラスベガスに行きました。若い頃から音楽を聴いたり舞台を観るのが大好きでラスベガスに行ってショーを見たことがあり、本場のエンターテイメントは素晴らしかったと記憶に残っていました。

でも言葉で感動を説明して伝えるのは難しいですよね。だったら一緒に感動してもらおうと。感動はすべてを超えて伝わりますから。ショーだけでなく、食べ物やホテルのサービス、一流のものを知ることが必要だと思ったんです。

メンバーは泣いて感動してました。「僕たちにはこんなの作れません・・・」と言われたけど、「じゃあなぜこんなに感動するのかをいうことを言葉にできるようにしよう!」と言って、帰国してからの試行錯誤が始まりました。

最初はパントマイムいれてみたり、重たい鉄骨でジャングルジムを作ってみたり。今振り返れば何やってんだって感じだけど(笑)。

でもそこで諦めないで、試しながらひとつひとつやってきた結果が今につながっていると思ってます。

先を見ての決断。海外進出へ。

DRUM TAO 藤高 郁夫代表

常に自分にリスクを与えるようにしてます。福岡でまだ2公演したことがなかったのに、よし、15公演やろう!と。
無謀でしょ?周りからもそう言われましたが、その先を見てました。
1年目は失敗しても翌年は成功するぞ。よし、その次は東京でロングランだと。結果、本当に東京でのロングラン公演も実現しました。あのとき決断したのがよかったですね。

思い出深いのは初めて海外に出た2004年のイギリス『エジンバラ・フェスティバル・フリンジ』。約2000団体が参加する世界最大の芸術祭です。
もちろん現地では誰もTAOのことなんて知りません。どうしたら目立つかなーと考えましたね。

まずメンバーに衣装を着せてノボリを持たせ街を歩かせたんですが、 それだけじゃインパクトが足りない。
そこで小さいカバンに入るサイズのうちわを作ってチラシとして配ったんです。夏で暑かったから、うちわだったら捨てずに持っていてもらえる。いい宣伝になりました。
その結果、一番チケット入手困難な公演になり、翌年から世界中からオファーがくるようになりました。そんなふうに、とにかくいろんなアイデアを出してきました。

アイデアの源。

ツアーの日常ですが、メンバーが朝からトレーニングをしている間、私もジムで汗を流します。そのあと、その街の一番中心部をじっくり歩いて回るんです。
この地域ではどんなお店が流行ってるのか、お店を見るときもどんな建築でできてるのかなと観察します。マーケティングにもなるし、アイデアの発想の源にもなりますね。

DRUM TAO 打ち合わせ

とにかく自分が停滞せず、常に動いていること、そして時流を見ることを大事にしています。
例えば震災のときには日本を元気にしよう!と。でも泣きたい時は思いっきり泣いた方がいい。その時は深く心に染み入るような構成にしました。
「自分がされたらうれしいな」ということを考えるようにしています。

自然と人と音楽が共有する場所『TAO 芸術村』。

DRUM TAO

2019年、久住高原に『TAO 芸術村』がオープン予定です。

TAO 芸術村
阿蘇くじゅう国立公園の大自然をバックに通年でDRUM TAOのステージが楽しめる『天空の舞台』を設置。この舞台を核として雨天時のためのLIVEハウスや資料館、カフェレストラン、ショップを併設。 日本文化の魅力を国内外に発信していく。

大分の観光産業には美味しいものがあり、温泉もある。でも世界にないようなものがあったほうがいい。その世界にないものを私たちはやっています。
世界中のいろんな素晴らしい場所にいきましたが、これだけの大自然の景色が広がる久住高原でTAOの演奏を聞いたときの感動はどこにも負けないんじゃないか。

DRUM TAO 久住高原

映画でも音楽が印象的で素晴らしいものだと後世に残っていますが、私たちはショーを見終わった後に、お客様が口ずさめるような主題曲を作るように心がけています。
その曲を作っている場所が久住のここだと世界にアピールできる。そして興味を持った人が『天空の舞台』に来て、大分の他の場所にも観光に来る。そのきっかけになればと思っています。

そしてその数年後に『和太鼓学院』もオープン予定です。

和太鼓学院
日本初の和太鼓、笛、三味線などの邦楽を中心に、ダンスやアクロバットなどエンターテイメントに必要な要素を学べる。 半年、通年の長期コースでは、芸術村で働きながら学ぶことができるスタイルを取り入れる構想。

毎年TAOのメンバーオーディションをしていますが、100名近くの応募があり合格するのは1割未満です。何度もチャレンジしてくる人もいます。
そんな姿を見て、オーディションを受ける前の準備期間の学校があればいいんじゃないかと思ったのが学院構想のきっかけです。

芸術村で働きながら、太鼓を学び、『天空の舞台』に立つ。お客様と触れ合い、もてなす意識も生まれると思います。

世界の橋渡し役を。

DRUM TAO

今はアメリカ、シンガポール、ドイツ、スペイン等数都市にファンクラブがありますが、全部で20都市に作る計画です。 世界各地での公演だけでなく企業との橋渡しができると考えています。
エンターテイメントが経済の橋渡しをしてもいいんじゃないか。
それは一風堂とのコラボレーションや TAO文化振興財団を立ち上げていろんな企業と関わっている中で一層思いが強くなりました。
世界は広いです。TAOをもっと多くの方に知ってもらい、20都市と芸術村をつないで、世界中から注目される特別な場所にしたいですね。
美しい自然とメンバーと音楽が揃えば、ここにたくさんの人が来てくれるようになると思っています。
これからも世界に誇れるものを創り続けていきます。

取材後記

「世界中を飛び回って、お忙しくて大変ですね」というと、「みんなが楽しいこと、そして自分も楽しいと思うことを毎日やっていってるだけ。毎日が寝たくないくらい楽しい、寝るのがもったいないよ!」 と笑いながらおっしゃいました。
代表でありながら、演出、企画、マーケティングなどマルチな藤高さん。 話していると自然と引き込まれ、藤高さん、TAOの魅力にたくさんの人が集まるのがわかった気がしました。

vol2ではK組リーダーの岸野央明(キシノ ヒロアキ)さんのインタビューをお届けします!

動画はこちら

一般財団法人 TAO文化振興財団
竹田市会々2250-1 竹田温泉花水月内
TEL:0974-63-1133
HP http://tao-artvillage.com/
TAO OFFICIAL SHOP
竹田市会々2250-1 竹田温泉花水月内
TEL:0974-63-1133

WRITER

  • KANCO
  • KANCO記事一覧

    美味しいもの、猫、温泉、旅行が好きです。子供のころは久住の大自然の中で育ちました。福岡に住んだこともちょこっとあり。大分の行ってないところ&食べていないものを発掘中。

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