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ちょこっとおおいた

2017年01月31日

大分の誇るアート”d-torso”を覗いてみよう
-新しい働き方「国東時間」とは?-

大分といえば…かぼす、温泉、椎茸、とり天、ざびえる…などなど、もうお馴染みのキーワードが続々。
しかし、みなさん。何か大切なものをお忘れではないですか??
大分空港や百貨店、今では全国各地で目にするようになったこちらを!!

大分の誇るアート”d-torso”を覗いてみよう-新しい働き方「国東時間」とは?-

その名も「d-torso」。

段ボールを重ね、曲線を描きながら裁断されたd-torso。誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
元々は株式会社アキ工作社代表・松岡さんの奥様 竹下洋子さん(ニットデザイナーとして有名な方ですよね!)の展示会用のマネキンとして作成されたこの作品。今までにないマネキンの姿は、すぐに海外のバイヤーの目に止まるほど注目を集めました。

d-torso

建築家だった松岡さんは、絵を描くことやモノづくりが好きだったと言います。そして1998年に株式会社アキ工作社を設立。このタイミングで20年暮らした東京を離れ、ふるさとである安岐へ帰ることを決めました。
これまで例を見ないd-torsoの商品たちは、日本のみならず海外でも人気を集めるように。2005年ドイツの国際展示会に出展した頃には、あのディズニーからのオファーが!「ディズニーは敷居の高い会社ですが、幸い僕たちには競争相手がいなかったですし、その頃ディズニーも大人向けの商品を作りたいという意向があったので、タイミングは良かったですね。今まではデザインや建築のプロ向けだった客層が、ディズニーと出会ってファミリー層や子どもたち、お年寄りまで大きく広がったと思います。」

d-torso

ひとつのマネキンに始まった会社ですが、その高いクオリティーと親しみやすい素材、初めて見る斬新さから、今ではたくさんのジャンルのオファーが。
ディズニー、サンリオ、ムーミン、動物たち、十二支など、数え上げればキリがないほど!中でも昨年一番注目を集めたのは「シンゴジラ」!!

シンゴジラ

普段はオファーを受けてから制作することがほとんどですが、このシンゴジラだけは松岡さん自らのオファー。ゴジラの構造がd-torsoに合っていると思ったそうです。…確かに、この曲線美は段ボールならでは!

初代ゴジラ

ちなみにこちらは初代ゴジラ!!こんな大きなものだって作れちゃいます。

国境を超えたモノづくりをしている株式会社アキ工作社ですが、社名の由来でもある安岐町の中でも、山道をどんどん入った山中にあるんです。

株式会社アキ工作社

廃校舎とはいえ、その姿はとてもキレイ。
教室や校長室、調理室など、学校をそのままの状態で事務所やアトリエとして使用しているスタイルもまた斬新!

作っている場所も作っているモノも、何もかもが斬新な株式会社アキ工作社。その働き方もまた斬新なのです。
みなさんは、「国東時間」というものをご存知でしょうか?
代表の松岡さんが提唱する新しいワークスタイルで、分かりやすく言うと週休三日制。月曜から木曜までは通常勤務、金曜から日曜はお休みです。
一見、3日のお休み…いいなぁ♡なんて思いがちな私たちですが(笑)そこには深いワケがありました。
「元々、自然豊かな場所で働きたいという気持ちはありましたが、実際働いてみると市場はほとんどが都市部。うちは海外も相手にしているので実際に休まる時間がありませんでした。せっかくいい環境にいるのに、東京の時間に合わせて働いているのが非常にもどかしかったんですね。」
ふるさとに帰ってきたとはいえ、世界とお仕事をする株式会社アキ工作社では、その豊かさを感じることが出来ずにいたと言います。

「そんな時、東日本大震災をきっかけに色んなことを考え直しました。1日は24時間、1年は365日というのは世界共通だけど、東京や海外で流れる時間と、国東の山奥で流れる時間は本質的には違っている。同じ時間で生きるのは違うのでは?と思うようになったんです。国東には国東固有の時間があるので、それを積極的に取り込んでビジネスも1から組み立てていこうと思ったのが国東時間の出発でした。」

d-torso

3日間の休みは、地域の仕事やお祭りに参加、読書や山歩き、自分のためのスキルアップに使ってほしいと松岡さんは言います。
自分のためのライフスタイルを考える時間…改めて言われてみると、自分にはそういう時間があるのかなと…反省。豊かな人間になるためには、しっかりと自分と向き合う時間が必要ですね。

そんな会社の考えを社員のみなさんはどう感じているのでしょうか。

d-torso 坪田さん

今年入社したばかりの坪田さん。
日出町出身の坪田さんは、芸術緑丘高校から大分大学教育学部教育福祉科(美術専攻)へ進学。バリバリのクリエーター街道を歩いている彼女に、ここに至るまでの経緯を聞いてみました。
「最初は東京で働くために就職活動をしていましたが、都会の空気に馴染めず、大分で働く場所を探すようになりました。株式会社アキ工作社は昔から知っていたので、募集はしていなかったけど自分で連絡して、一度は断られました(笑)色々な会社から内定もいただいていましたが、この会社に対する気持ちを諦めることが出来なかったので、見学に行き“営業でも何でもやります!無給でもいいです!(笑)”と自分の気持ちを伝えましたね。」

d-torso

そんな坪田さんの熱意が伝わり、初めはアルバイトからのスタート。7月に正社員となりました。モノづくりをしたいという気持ちで入社しましたが、現場ではそれだけでなく、パッケージの撮影や印刷、梱包まで何でもこなす坪田さん。「国東時間」についてはどう感じていますか?
「他の会社にはないと思いますが、どういう時間の使い方をしたら仕事も、それ以外の時間も幸せになるのかを考えさせられますね。今は少しでも仕事に還元したいので、3日の休みはフル稼働で動きます。勉強のためセミナーに参加したり、デザイナーの方が集まるイベントに出向いたり、言葉の勉強のために本を読んだり。どんな事でも、たくさん吸収していきたいので時間が足りません(笑)」

自分が本当にやりたい仕事を掴んだ今、国東時間も含め、会社のコンセプトに深く共感を持ちながら自分の幸福とは何かを考える日々。坪田さんの話を聞いていると、代表である松岡さんの想いはしっかりと伝わっていると感じます。働かされているのではなく、この仕事が生きがいだと感じながら働けることは「国東時間」がもたらす生涯の財産なのかもしれませんね。

株式会社アキ工作社

大分県国東市安岐町富清3209番地2
TEL:0978-64-3002

公式サイト http://www.wtv.co.jp/
(会社見学はどなたでも可能です、事前にご連絡ください。)

オンラインショップ http://www.d-torso.jp/

WRITER

  • 塩月 なつみ
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